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防犯カメラのクラウド録画を月額0円で使う方法|無料プラン全比較

「防犯カメラのクラウド録画を使いたいけど、月額料金はかけたくない」——そう考える方は少なくありません。

しかし2025年にATOM Camの無料クラウドが終了するなど、完全無料で使えるクラウド録画サービスは年々減少しています。本記事では防犯設備士が2026年3月時点で実際に無料で使えるサービスを調査し、各社の制限や落とし穴を正直に比較しました。クラウド以外の「月額0円」で防犯カメラを運用する方法もあわせて解説します。クラウド録画の仕組みと料金の全体像を先に確認しておくと理解がスムーズです。

【結論】無料で使えるクラウド録画サービス一覧

2026年3月時点で無料プランがあるクラウド録画サービスは以下のとおりです。

  • SpotCam(永久無料)— 7日間のクラウド常時録画が追加料金なし
  • TP-Link Tapo(条件付き無料)— 動体検知サムネイル通知は無料、フル録画はTapo Care(月額380円〜)
  • Antenna-eye(視聴のみ無料)— リアルタイム視聴が月24時間まで無料、録画保存は有料

結論として、常時クラウド録画が完全無料なのはSpotCamのみです。他のサービスは「一部機能が無料」や「無料トライアル期間あり」であり、フル機能を使うには月額課金が必要になります。月額0円で防犯カメラを運用したい場合は、SDカードやEufyのローカル保存という代替手段もあります。

防犯カメラの無料クラウド録画サービスを徹底比較

各サービスの無料プランの内容と制限を詳しく見ていきましょう。

SpotCam|7日間のクラウド常時録画が永久無料

台湾メーカーのSpotCamは、クラウド録画を前提に設計されたネットワークカメラです。

項目内容
無料プラン7日間のクラウド録画(永久無料)
録画方式常時録画(24時間連続)
画質フルHD(1080p)
台数制限カメラごとに無料クラウド付与(複数台OK)
有料プラン30日保存 月額約450円〜 / 365日保存 月額約900円〜
暗号化銀行レベルのSSL暗号化

メリット: 完全無料で7日間の常時録画が使える唯一のサービス。追加料金なしで過去7日分の映像を確認・ダウンロード可能。

注意点: 国内での知名度が低く、日本語サポートが限定的。カメラ本体の種類がTapoやSwitchBotに比べて少ない。

TP-Link Tapo|動体検知サムネイルが無料

Tapoカメラは、クラウド録画なしでもいくつかの機能を無料で使えます。

項目内容
無料機能動体検知時のサムネイル画像通知、ライブ映像視聴
無料トライアルTapo Care 30日間無料(カメラ初回登録時)
Tapo Care料金ベーシック 月額380円(1台)/ プレミアム 月額950円(最大10台)
保存期間ベーシック 7日間 / プレミアム 30日間
SDカード録画無料(カメラ本体にSDカード挿入)

メリット: SDカード録画は月額0円で常時録画可能。無料トライアル中にクラウドの使い勝手を確認できる。

注意点: クラウドへのフル動画録画はTapo Care加入が必要。無料で使えるのはサムネイル通知とライブ映像のみ。

Antenna-eye(DXアンテナ)|リアルタイム視聴が月24時間まで無料

DXアンテナが提供するクラウド録画サービスで、対応カメラと組み合わせて使います。

項目内容
無料プラン(0日プラン)リアルタイム視聴 月24時間まで、録画保存なし
有料プラン3日保存 月額770円〜 / 30日保存 月額1,980円
オプション動体検知録画 月額440円
対応カメラDXアンテナ製ネットワークカメラ

メリット: 無料プランで月24時間までライブ映像を確認できるため、お試し利用に適している。

注意点: 無料プランでは録画保存ができないため、防犯目的には不十分。実質的に有料プランへの導入ステップ。

無料クラウド録画の比較表|保存期間・画質・制限

全サービスの無料プランを一覧で比較します。

サービス無料の範囲保存期間録画方式画質台数制限実用性
SpotCamクラウド常時録画7日間常時1080p台数制限なし
Tapo(無料機能)サムネイル通知+ライブなし
Tapo Care(トライアル)フル録画30日間7〜30日動体検知/常時最大2K1〜10台○(期間限定)
Antenna-eyeライブ視聴のみなし

【注意】無料クラウド録画が終了したサービス

「以前は無料だったのに、いつの間にか有料になっていた」——こうした事例が増えています。過去に無料クラウドを提供していたサービスの終了事例を紹介します。

ATOM Cam|2025年2月に無料クラウド録画を終了

ATOM Camは動体検知時の12秒間クラウド録画を無料で提供し、「月額0円で使えるクラウドカメラ」の代名詞的存在でした。しかし2025年2月に無料サービスを終了し、現在は以下の有料プランのみとなっています。

プラン月額内容
クラウドモーション録画Lite280円動体検知時の録画
クラウドモーション録画プレミアム660円動体検知+常時録画

終了理由はサーバー運営コストの増大とされています。無料ユーザーが多数を占める状態ではサービスの持続が困難だったと考えられます。

Ring|2024年11月に有料プランへ完全移行

Amazon傘下のRingも、かつては無料で動体検知クラウド録画を提供していましたが、2024年11月にRing Homeサブスクリプション(月額350円〜)への移行を完了しました。

無料サービスが終了する理由と今後の見通し

クラウド録画にはサーバー費用・ストレージ費用・通信費用が常にかかります。無料プランはユーザー獲得のための戦略的な施策であり、ユーザー基盤が拡大した段階で有料化するのはビジネスモデルとしては自然な流れです。

現在無料のサービスも将来有料化する可能性があることを前提に、SDカード録画との併用やデータのこまめなダウンロードを推奨します。

無料プランの5つの落とし穴|契約前に知っておくべき制限

「無料」という言葉だけで判断すると、思わぬ制限に直面することがあります。

1. 保存期間が短い(7日間以下)

無料プランの保存期間はSpotCamでも7日間です。7日を過ぎた映像は自動的に削除されます。旅行や出張で1週間以上不在にする場合、帰宅前の映像を確認できない可能性があります。

2. 常時録画ではなく動体検知のみの場合がある

ATOM Cam(終了済み)やTapo Careは動体検知時のみの録画です。動体検知の感度設定によっては重要な場面を録り逃すリスクがあります。

3. 画質・解像度に制限がある場合

無料プランでは画質が制限されるサービスもあります。人物の顔を特定したい場合はフルHD(1080p)以上の解像度が必要です。

4. 台数制限(1台のみ無料等)

サービスによってはカメラ1台のみ無料、2台目以降は有料というケースがあります。SpotCamはカメラごとに無料クラウドが付くため、複数台でも追加料金はかかりません。

5. サービス終了リスク

前述のとおり、ATOM CamやRingのように無料サービスが突然終了する事例が相次いでいます。無料プランだけに依存せず、SDカード録画を併用しておくことが重要です。

月額0円で防犯カメラを使う3つの方法

クラウド録画にこだわらなければ、月額0円で防犯カメラを運用する方法は複数あります。

方法1. SDカード録画で完全無料運用

最もシンプルな方法です。カメラ本体にSDカードを挿入するだけで、月額費用なしで常時録画ができます。

メリットデメリット
月額0円で常時録画カメラ盗難時に映像も失う
インターネット不要外出先から映像確認不可(クラウドなし)
設定が簡単SDカードの容量に保存日数が依存

SDカードの選び方は防犯カメラ用SDカードの選び方で詳しく解説しています。

方法2. Eufy HomeBaseでローカル保存(月額0円)

Eufyの一部モデルはHomeBase 3(ホームベース)を使い、映像をローカルストレージに保存します。クラウドを使わないため月額費用は一切かかりません。

項目内容
保存先HomeBase 3内蔵ストレージ(16GB)
拡張外付けHDD(最大16TB)を接続可能
月額費用0円
遠隔視聴アプリからP2P接続で可能(クラウド不要)
AI機能顔認識・人物検知はローカル処理

ポイント: Eufyは「プライバシーファースト」を掲げ、映像データを外部サーバーに送信しない設計です。クラウドに映像を預けることに抵抗がある方にも適しています。

方法3. 無料クラウド+SDカード併用のハイブリッド運用

SpotCamの無料クラウド(7日間)とSDカード録画を組み合わせることで、コスト0円で二重のバックアップ体制を構築できます。

保存先保存期間役割
クラウド(SpotCam無料)過去7日分外出先からの映像確認・盗難時のバックアップ
SDカード容量次第(128GBで約7〜14日)常時録画の長期保存

この方法なら、カメラが盗難されてもクラウド上に映像が残り、インターネット障害時もSDカードに録画が継続されます。

無料 vs 有料クラウド|3年間のトータルコスト比較

「月額数百円なら有料でもいいかも」と思った方のために、3年間のトータルコストを比較します。

プラン月額3年間の合計費用保存期間常時録画
SpotCam(無料)0円0円7日間
SDカード録画のみ0円0円(※SDカード代 約2,000円)容量次第
Tapo Care ベーシック380円13,680円7日間
ATOM Cam Lite280円10,080円7日間△(動体検知のみ)
Tapo Care プレミアム950円34,200円30日間
Safie(法人向け)1,320円47,520円7日間

月額380円のTapo Careなら3年間で約13,700円。1日あたり約12.5円で、フルHD動画のクラウドバックアップと動体検知通知が使えると考えれば、十分検討の価値があります。

【用途別】無料 or 有料の判断ガイド

家庭の玄関・駐車場監視

おすすめ: SpotCam無料 + SDカード併用

玄関や駐車場は動きが少なく、7日間のクラウド保存で十分なケースが多いです。万が一の盗難被害もSpotCamなら過去7日分の映像をクラウドから確認できます。月額0円で始められるため、まずはこの組み合わせを試してみましょう。

ペット・赤ちゃんの見守り

おすすめ: Tapo Care ベーシック(月額380円)or SwitchBot + SDカード

見守り用途ではリアルタイム映像の確認が主目的です。ライブ映像の視聴自体は無料でできるため、録画が不要であれば月額0円でも運用可能です。録画を残したい場合はSDカード録画で十分ですが、外出先から過去の映像も確認したいならTapo Careが便利です。

店舗・事務所の防犯

おすすめ: 有料クラウドサービス(Tapo Care プレミアム以上)

店舗や事務所では証拠保全の観点から、30日以上の録画保存が求められます。無料プランの7日間では不十分なため、有料プランを推奨します。複数台のカメラを一元管理する場合は法人向けのSafieやギガらくカメラも検討してください。

無料クラウドのセキュリティは大丈夫?安全性チェックポイント

「無料だからセキュリティが弱いのでは?」と心配する方もいますが、無料・有料でセキュリティに差はありません。

暗号化方式の確認

主要サービスの暗号化対応状況です。

サービス通信暗号化保存時暗号化
SpotCamSSL/TLSAES暗号化
TP-Link TapoTLS 1.2以上AES-128
ATOM CamTLS 1.2AES-128
Eufy(ローカル)P2P暗号化ローカル保存

2段階認証の設定

無料プランでも2段階認証(2FA)は利用可能です。必ず有効にしてください。カメラのセキュリティ設定について詳しくはクラウド録画の初期設定ガイドのセキュリティセクションで解説しています。

プライバシーポリシーの確認ポイント

無料サービスを利用する際は、以下の点をプライバシーポリシーで確認しましょう。

  • 映像データが第三者に提供されないか
  • サーバーの所在国はどこか(日本国内 or 海外)
  • サービス終了時のデータ削除ポリシーはあるか
  • AI学習にデータが使用されないか

IoT機器のセキュリティ対策もあわせて確認しておくと安心です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 完全無料で常時クラウド録画できる防犯カメラはありますか?

SpotCamが7日間のクラウド録画を永久無料で提供しています。常時録画に対応しており、追加料金なしで過去7日分の映像を確認・ダウンロードできます。ただし7日を超えた映像は自動削除されるため、重要な映像はこまめに保存してください。

Q2. ATOM Camの無料クラウド録画はなぜ終了したのですか?

サーバー運営コストの増大が主な理由で、2025年2月に無料サービスを終了しました。現在はクラウドモーション録画Lite(月額280円)とプレミアム(月額660円)の有料プランのみです。ATOM Camを利用中の方はSDカード録画への切り替えか、有料プランへの加入を検討してください。

Q3. 無料プランでも映像は証拠として使えますか?

はい、保存期間内であれば証拠として使えます。ただし無料プランは保存期間が短い(最長7日間)ため、不審な映像を見つけたらすぐにダウンロードしてください。映像の証拠化について詳しくは防犯カメラ映像の証拠化ガイドをご覧ください。

Q4. 無料クラウドカメラはハッキングされやすいですか?

無料・有料によるセキュリティの差はありません。SpotCamもTapoも、無料プランと有料プランで同じ暗号化技術が使われています。重要なのはプランの種類ではなく、強力なパスワードの設定と2段階認証の有効化です。

Q5. SDカード録画と無料クラウド、どちらが安全ですか?

併用が最も安全です。SDカードはカメラごと盗まれると映像を失うリスクがあり、クラウドはインターネット障害時に録画が途切れるリスクがあります。両方を併用すれば互いの弱点を補完できます。

Q6. 無料トライアル期間が終わったらどうなりますか?

多くのサービスでクラウド録画が停止し、SDカード録画のみの運用になります。Tapo Careの場合、トライアル終了後も動体検知のサムネイル通知やライブ映像視聴は無料で継続されます。トライアル中の録画映像は一定期間後に削除されるため、必要な映像は事前にダウンロードしましょう。

Q7. 無料クラウドカメラを複数台使うことはできますか?

サービスにより異なります。SpotCamはカメラごとに無料クラウドが付くため、何台増やしても追加料金はかかりません。Tapo Careの無料トライアルもカメラ単位で適用されますが、本契約後はプレミアムプラン(月額950円)で最大10台まで一元管理できます。

Q8. 法人でも無料クラウドプランは使えますか?

技術的には可能ですが、保存期間の短さや台数制限から法人利用には不向きです。法人には保存期間30日以上・複数拠点管理に対応したSafieやギガらくカメラ等の専用サービスを推奨します。

まとめ

  • 常時クラウド録画が完全無料なのはSpotCam(7日間保存)のみ。他は条件付き無料or有料
  • ATOM Cam・Ringの無料終了事例から、無料サービスだけに依存するのはリスクがある
  • 月額0円で運用するならSDカード録画Eufy HomeBaseのローカル保存も有力な選択肢
  • 月額380円のTapo Careなら3年間で約13,700円。コストと安心のバランスが良い有料プランも検討の価値あり

「無料」にこだわるのか、「月額数百円の安心」を選ぶのかは用途と優先順位次第です。まずはSpotCamの無料プランやTapo Careの無料トライアルで使い勝手を試してみるのがおすすめです。

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この記事を書いた人
防犯設備士(公益社団法人 日本防犯設備協会認定)

防犯設備士として10年以上のセキュリティ業界経験を持つ。住宅・店舗・施設の防犯カメラ設置や防犯診断の現場経験をもとに、専門知識を一般の方にもわかりやすく発信している。

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