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防犯カメラの増設方法|NVR/DVRのチャンネル拡張ガイド

作成日: 2026-03-06筆者: 守(まもる)

「防犯カメラをもう1台追加したいけれど、今の録画機に接続できるの?」——既にモニターセット型を導入している方が次に直面するのが、カメラの増設問題です。

実は、防犯カメラの増設は「空きチャンネルの確認」「互換性チェック」「HDD容量の再計算」の3ステップで判断できます。本記事では防犯設備士の実務経験をもとに、NVR・DVR別の増設手順からチャンネル不足時の対処法、費用比較まで徹底解説します。

この記事でわかること

  • 増設前に確認すべき3つのポイント(空きチャンネル・互換性・HDD容量)
  • NVR(PoE)とDVR(同軸)それぞれのカメラ増設手順
  • 異なるメーカーのカメラを追加する際のONVIF互換性チェック方法
  • チャンネル不足時の3つの対処法(買い替え・2台運用・クラウド併用)
  • 増設費用の比較(DIY vs 業者依頼)

【早わかり】防犯カメラ増設の3ステップ

防犯カメラの増設は、以下の3ステップで進めます。

  1. 空きチャンネルを確認する — 録画機に空きポートがあるか確認
  2. カメラの互換性をチェックする — 同一メーカーまたはONVIF対応か確認
  3. HDD容量の余裕を再計算する — 増設後の録画日数を確認し、必要ならHDD交換

空きチャンネルがある場合はそのまま増設手順に進めます。空きチャンネルがない場合は、録画機の買い替え・2台運用・クラウド併用のいずれかで対処する必要があります。

まずは増設前に確認すべき3つのポイントを詳しく見ていきましょう。

防犯カメラの増設前に確認すべき3つのポイント

カメラを追加する前に、以下の3点を必ず確認してください。この確認を怠ると「接続できない」「録画日数が極端に短くなる」といったトラブルの原因になります。

1. 録画機の空きチャンネル数を確認する

録画機(NVR/DVR)には接続できるカメラの上限台数(チャンネル数)があります。

録画機のチャンネル数最大接続台数よくあるセット構成増設余裕
4ch4台カメラ4台セットなし(満杯)
8ch8台カメラ4台セット4台分の空き
16ch16台カメラ8台セット8台分の空き

確認方法は簡単です。録画機の背面にあるポート数(NVRならLAN/PoEポート、DVRならBNC端子)を数え、現在接続中のカメラ台数を引けば空きチャンネル数がわかります。録画機のメニュー画面から「チャンネル設定」を確認する方法もあります。

録画機のチャンネル数は後から変更できません。空きがない場合は、上位チャンネルの録画機への買い替えが必要です。初めてセットを購入する方は、将来の増設を見越して8ch以上の録画機を選ぶことをおすすめします。モニターセット型防犯カメラの選び方で拡張性を含めた選び方を解説しています。

2. カメラの互換性をチェックする(ONVIF対応の確認方法)

追加するカメラが録画機と互換性があるかを確認します。

パターン互換性確認方法
同一メーカー・同シリーズほぼ確実に互換メーカーの対応表を確認
同一メーカー・別シリーズ高い確率で互換メーカーに問い合わせ推奨
異なるメーカー(ONVIF対応)基本機能は互換ONVIFプロファイル対応を確認
異なるメーカー(ONVIF非対応)互換なし接続不可

もっとも確実なのは同一メーカー・同シリーズのカメラを追加する方法です。異なるメーカーのカメラを使いたい場合は、ONVIF規格への対応がカギになります(詳しくは後述のONVIFセクションで解説)。

3. HDD容量の余裕を再計算する

カメラを増設すると、1台あたりの録画データが増えるため、HDDの録画可能日数が短くなります。

HDD容量カメラ4台カメラ6台カメラ8台
1TB約7〜10日約5〜7日約3〜5日
2TB約14〜20日約10〜14日約7〜10日
4TB約28〜40日約20〜28日約14〜20日

※200万画素(1080p)、H.265圧縮、常時録画の場合の目安

カメラ台数が倍になると、録画日数はおよそ半分になります。増設後に録画日数が極端に短くなる場合は、HDDの容量アップグレードを検討してください。HDDの交換方法で手順を詳しく解説しています。

NVR(PoE)へのカメラ増設手順

NVR(PoE対応)にカメラを追加する手順を解説します。PoE対応NVRはLANケーブル1本で映像伝送と電力供給を行うため、増設が比較的簡単です。

PoE給電ポートに直接接続する方法

NVR背面の空きPoEポートにLANケーブルで直接接続する、もっとも簡単な方法です。

  1. NVRの電源を入れたまま、空きPoEポートにLANケーブルを挿す
  2. LANケーブルのもう一方をカメラに接続する
  3. カメラに電力が供給され、数分以内に自動認識される
  4. NVRの画面に新しいカメラの映像が表示されることを確認する
  5. 録画設定(常時録画/動体検知など)を確認・調整する

PoE給電はLANケーブルの最大伝送距離が約100mです。それ以上の距離が必要な場合は、PoEリピーターやPoEスイッチを中継に使います。配線設計についてはPoE防犯カメラの配線ガイドも参考にしてください。

LANポート経由で接続する方法

NVRのPoEポートがすべて埋まっている場合でも、NVRにネットワーク用のLANポート(UPLINKポート)があれば、PoEスイッチ経由でカメラを追加できる場合があります。

  1. PoEスイッチ(別売)をLANケーブルでNVRのUPLINKポートに接続する
  2. 追加カメラをPoEスイッチのポートに接続する
  3. NVRの設定画面から「カメラの手動追加」でIPアドレスを指定して登録する

この方法はNVRの機種によって対応状況が異なります。NVRの仕様書で「ネットワークカメラの追加登録」に対応しているか確認してください。

カメラ登録と録画設定の確認

カメラの接続後は、以下の設定を確認します。

  • カメラが正しく認識され、映像が表示されているか
  • 録画スケジュール(常時録画/動体検知/時間指定)が設定されているか
  • 画質・フレームレート・圧縮方式が他のカメラと統一されているか
  • 増設後のHDD録画日数が十分か(設定画面で確認可能)

NVRの初期設定や録画スケジュールの詳しい操作方法はNVR/DVRの初期設定ガイドで解説しています。

DVR(同軸)へのカメラ増設手順

DVR(同軸ケーブル接続)にカメラを追加する手順を解説します。DVRはNVRと異なり、映像用の同軸ケーブルと電源ケーブルの2本を配線する必要があります。

同軸ケーブルの配線と接続

  1. DVR背面の空きBNC端子を確認する
  2. カメラの設置場所からDVRまで同軸ケーブル(RG59またはRG6推奨)を配線する
  3. 同軸ケーブルの両端にBNCコネクタを取り付ける(圧着工具が必要)
  4. カメラ側とDVR側のBNC端子にそれぞれ接続する

同軸ケーブルの最大伝送距離はRG59で約200m、RG6で約300mが目安です。既製品のBNCケーブル(コネクタ付き)を使えば、圧着工具なしで接続できます。

電源ケーブルの追加配線

DVR接続のカメラは、同軸ケーブルとは別に電源を供給する必要があります。

電源供給方法メリットデメリット
AC/DCアダプター(個別給電)配線が簡単カメラごとにコンセントが必要
集中電源装置電源管理が一元化初期費用が高い
電源重畳ユニット同軸ケーブル1本で映像+電源対応機器が必要

カメラ1〜2台の増設であれば、AC/DCアダプターでの個別給電が手軽です。4台以上を増設する場合は、集中電源装置の導入を検討してください。

チャンネル設定と映像確認

同軸ケーブルと電源を接続したら、DVRの画面でカメラが認識されているか確認します。DVRは物理的にBNC端子に接続するだけで自動認識されるモデルが多いですが、映像が表示されない場合はチャンネル設定を手動で確認してください。

異なるメーカーのカメラを追加する場合の注意点

「今使っている録画機に、別メーカーの安いカメラを追加したい」というケースは少なくありません。異なるメーカー間の互換性を確保するカギがONVIF規格です。

ONVIF規格とは?互換性の仕組み

ONVIF(Open Network Video Interface Forum)は、ネットワークカメラと録画機の相互接続を可能にする国際標準規格です。2008年にAxis、Bosch、Sonyの3社が設立し、2026年3月時点で世界中の主要メーカーが対応しています(ONVIF公式サイト)。

ONVIFには複数のプロファイルがあり、対応する機能が異なります。

プロファイル対応機能用途
Profile S映像ストリーミング映像表示・録画(基本)
Profile G録画・再生エッジ録画の管理
Profile T高度な映像制御H.265対応・映像分析

カメラと録画機の双方が少なくともProfile Sに対応していれば、基本的な映像表示と録画は可能です。

「ONVIF対応 = 完全互換」ではない理由

ONVIF対応であっても、すべての機能が使えるわけではありません。これは増設時にもっとも注意すべきポイントです。

機能同一メーカー異メーカー(ONVIF)
映像表示・録画
動体検知△(録画機側で再設定が必要な場合あり)
AI人体検知×(メーカー独自機能)
音声通話(双方向)×(多くの場合非対応)
PTZ(パン・チルト・ズーム)△(互換性に差あり)
赤外線暗視の設定△(制御不可の場合あり)

AI人体検知や音声通話などのメーカー独自機能は、ONVIFの規格外のため異なるメーカー間では使えない場合がほとんどです。

異なるメーカーのカメラ追加前に確認すべきこと

他社カメラを追加する際は、購入前に以下の5項目をチェックしてください。

  • 録画機・カメラ双方がONVIF Profile S以上に対応しているか
  • 録画機のファームウェアが最新バージョンに更新されているか
  • カメラの解像度が録画機の対応解像度以内か(4Kカメラに2K録画機は非対応の場合あり)
  • 使いたい機能(動体検知・PTZ等)がONVIF経由で動作するか
  • メーカーのサポートページや口コミで実際の動作実績があるか

確実に増設したい場合は、同一メーカー・同シリーズのカメラを選ぶのが最善です。コストを抑えたい場合のみ、ONVIFでの他社カメラ追加を検討してください。

チャンネル数が足りない場合の3つの対処法

録画機のチャンネルがすべて埋まっている場合の対処法を、3つのパターンで比較します。

対処法費用目安手間拡張性おすすめの状況
上位録画機に買い替え20,000〜60,000円中(再設定が必要)大幅に台数を増やしたい場合
録画機を2台並行運用15,000〜40,000円低(追加設置のみ)1〜2台だけ追加したい場合
クラウドカメラを併用月額1,000〜2,000円/台低(工事不要の機種あり)配線が困難な場所への追加

対処法1: 上位チャンネルの録画機に買い替える

4chの録画機を8chや16chに買い替える方法です。一元管理できるため、長期的にはもっとも効率的な選択肢です。

  • メリット: すべてのカメラを1台の録画機で管理できる。将来の追加増設にも対応
  • デメリット: 録画機の費用がかかる。全カメラの再設定が必要
  • 費用目安: 8ch NVRで20,000〜40,000円、16ch NVRで30,000〜60,000円

買い替えの際は、既存のカメラが新しい録画機と互換性があるか確認してください。同一メーカーの上位モデルであれば、ほぼ問題なく移行できます。録画機の選び方はモニターセット型防犯カメラの選び方を参考にしてください。

対処法2: 録画機を2台並行運用する

既存の録画機はそのまま使い、2台目の録画機を追加して増設カメラを接続する方法です。

  • メリット: 既存環境を変更せずに増設できる。費用を抑えやすい
  • デメリット: モニターが2台必要(または切替器が必要)。管理が煩雑になる
  • 費用目安: 4ch NVR+カメラ2台セットで15,000〜40,000円

1〜2台だけ追加したい場合や、既存の録画機を無駄にしたくない場合に有効です。ただし2台の録画機を別々に操作する必要があるため、日常の運用はやや手間が増えます。

対処法3: クラウドカメラを併用する

既存のNVR/DVRシステムとは別に、クラウド録画対応のカメラを追加する方法です。

  • メリット: 配線工事が最小限。スマホで映像確認が容易。ネット不要の防犯カメラのような独立型も選べる
  • デメリット: 月額料金が継続的に発生する。既存システムとの一元管理は不可
  • 費用目安: カメラ本体10,000〜30,000円+月額1,000〜2,000円/台

配線が難しい離れた場所への追加や、Wi-Fi環境があれば工事不要で設置できる手軽さが魅力です。ただし防犯カメラのランニングコストで解説しているとおり、クラウド料金は長期的に大きなコストになるため注意が必要です。

増設時のHDD容量アップグレード方法

カメラを増設すると録画データ量が増えるため、HDD容量の見直しが必要になる場合があります。

カメラ追加後の録画日数早見表

増設後の録画日数は以下の早見表で確認できます。

HDD容量4台→6台4台→8台8台→12台8台→16台
1TB10日→7日10日→5日5日→3日5日→2日
2TB20日→14日20日→10日10日→7日10日→5日
4TB40日→28日40日→20日20日→14日20日→10日
6TB60日→42日60日→30日30日→21日30日→15日

※200万画素(1080p)、H.265圧縮、常時録画の場合の概算

録画日数が14日を下回る場合は、HDD容量のアップグレードを検討してください。防犯カメラの映像保存期間として14日間は一般的な目安で、事件発生から届け出までの時間を考慮した日数です。

HDD交換の手順

HDDの交換は自分で行うことも可能です。録画機の電源を切り、カバーを開けてHDDを入れ替え、フォーマットするだけの作業です。

対応HDDの選び方や具体的な交換手順は防犯カメラのHDD交換方法で詳しく解説しています。監視カメラ用途では24時間連続稼働に対応したWD PurpleやSeagate SkyHawkシリーズが推奨されます。

増設の費用比較|DIY vs 業者依頼

カメラ1台を増設する場合の費用を、DIYと業者依頼で比較します。

比較項目DIY業者依頼
カメラ本体5,000〜20,000円業者指定品(費用に含む)
ケーブル・部材1,000〜5,000円費用に含む
工事費0円15,000〜30,000円
合計6,000〜25,000円30,000〜80,000円
所要時間1〜3時間1〜2時間
難易度中(配線作業が必要)
保証カメラの製品保証のみ工事保証あり(1〜3年)

DIYなら業者依頼の3分の1以下のコストで増設できます。防犯カメラのDIY設置ガイドを参考にすれば、配線経験がなくても対応可能です。

一方、以下のケースでは業者への依頼をおすすめします。

  • 2階以上の高所にカメラを設置する場合
  • 壁の中や天井裏にケーブルを通す隠蔽配線が必要な場合
  • 5台以上を同時に増設する大規模工事の場合
  • 電気工事士の資格が必要な配線作業がある場合

よくある質問(FAQ)

Q1. 防犯カメラは何台まで増設できますか?

録画機(NVR/DVR)のチャンネル数が接続上限です。4chなら最大4台、8chなら最大8台、16chなら最大16台まで接続できます。チャンネル数は録画機本体の仕様で決まり、後から変更することはできません。将来の増設を見越すなら、最初から8ch以上の録画機を選ぶのがおすすめです。

Q2. 4chの録画機を8chに変えられますか?

録画機本体のチャンネル数は変更できません。カメラを5台以上接続したい場合は、8ch以上の録画機への買い替えが必要です。既存のカメラはONVIF対応であれば新しい録画機でも使える場合があります。同一メーカーの上位モデルなら移行がスムーズです。

Q3. 違うメーカーのカメラを追加できますか?

ONVIF対応の録画機とカメラであれば、異なるメーカー同士でも基本的な映像表示と録画は可能です。ただしAI人体検知や音声通話などメーカー独自の機能は使えない場合がほとんどです。確実に増設したい場合は同一メーカーでの追加が最善です。

Q4. ワイヤレスカメラと有線カメラを混在させられますか?

同一の録画機にワイヤレスと有線を混在接続することは基本的にできません。ワイヤレス対応NVRに有線PoEカメラを追加できる機種もありますが、逆のパターンは不可です。両方を使いたい場合は、別々のシステムとして併用する方法が現実的です。ワイヤレスと有線の違いも参考にしてください。

Q5. カメラを増設すると電気代は上がりますか?

はい、カメラ1台あたり月額約100〜200円の電気代が増加します。PoEカメラの場合はNVRからの給電なので、NVRの消費電力が増える形です。4台から8台に倍増しても月額500〜1,000円程度の増加にとどまります。詳しくは防犯カメラの電気代をご覧ください。

Q6. カメラを増設したらHDDの録画日数はどうなりますか?

カメラ台数に比例して録画データ量が増えるため、録画日数は短くなります。たとえば4台で20日間録画できていた場合、8台にすると約10日間に半減します。録画日数が不足する場合はHDD容量のアップグレードで対応できます。

Q7. 増設工事を業者に依頼するといくらかかりますか?

カメラ1台の増設工事は30,000〜80,000円が相場です。内訳はカメラ本体+ケーブル+工事費で、配線距離が長い場合や高所設置の場合は追加費用がかかります。DIYなら機器代のみの6,000〜25,000円で済むため、自分で設置できる方にはDIYがおすすめです。

次に読むべき記事

まとめ

防犯カメラの増設は、空きチャンネルの確認・互換性チェック・HDD容量の再計算という3つのステップで進めれば、失敗を防ぐことができます。

  • 増設前に録画機の空きチャンネル数を必ず確認する
  • 同一メーカー・同シリーズのカメラを追加するのが最も確実
  • 異なるメーカーのカメラはONVIF対応でも一部機能が制限される
  • チャンネル不足時は買い替え・2台運用・クラウド併用の3パターンから選ぶ
  • カメラ台数が増えるとHDDの録画日数が短くなるため容量の見直しを
  • DIYなら業者依頼の3分の1以下のコストで増設可能
  • 将来の増設を見越して8ch以上の録画機を選ぶのがおすすめ

増設用の録画機やカメラの選び方はモニターセット型防犯カメラおすすめ3選で詳しく解説しています。設置方法で迷った方は防犯カメラのDIY設置ガイドも参考にしてください。

防犯対策の全体像を知りたい方は「じぶん防犯」トップページをご覧ください。