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【防犯のプロが徹底解説】防犯砂利は効果絶大!選び方から費用、DIYでの敷き方まで完全ガイド

防犯スペシャリスト「守」

こんにちは、「じぶん防犯」代表で防犯スペシャリストの守です。長年、セキュリティのプロとして数多くのご家庭や事業所の安全対策に携わってきました。

その中でよく耳にするのが、

「我が家は大丈夫だろうか?」

という漠然とした不安の声です。

多くの方が防犯対策というと、高価で複雑なシステムを想像されるかもしれません。

しかし、住まいの安全を守る第一歩は、驚くほどシンプルで、かつ非常に効果的な方法から始められます。その代表格が、今回ご紹介する「防犯砂利」です。

この記事を読めば、防犯砂利がなぜ効果的なのかという根本的な理由から、ご自宅に最適な砂利の選び方、具体的な敷き方、そして費用に至るまで、プロの視点からすべてを網羅的に理解できます。

この記事が、あなたの家の防犯計画を立てる上での「完全ガイド」となることをお約束します。

目次

住宅侵入の不都合な真実:その「一歩」が命運を分ける理由

防犯対策を考える上で、まず知っておくべきは「敵」、つまり侵入者が何を考え、どう行動するのかという現実です。

漠然とした不安を具体的な対策へと変えるために、まずはデータに基づいた事実と、プロが長年の経験で培った侵入者の心理分析から見ていきましょう。

住宅侵入をめぐる統計データ

警察庁の最新の統計データは、私たちが向き合うべき現実を浮き彫りにしています。

  • 狙われやすいのは「一戸建住宅」:令和6年(2024年)の統計によると、日本国内では侵入窃盗が約1日に44件のペースで発生しています。その発生場所として最も多いのが「一戸建住宅」で、全体の約3割を占めています 。
  • 侵入経路は「窓」からが最多:一戸建住宅への侵入窃盗で最も多い侵入経路は「窓」からです。そして、その手口で最も多いのが、ガラスを割って侵入する「ガラス破り」なのです 。

これらのデータは、多くのご家庭にとって「窓」が最大の防犯上の弱点であることを示唆しています。

住宅対象侵入窃盗は、平成16年から概ね減少傾向にあり、令和6年は1万6,000件で前年比-8.4%と減少しています。それでも一日当たり約44件の侵入窃盗が発生しており、未だ多くの住宅が被害に遭っているのです。

出典:警察庁 住まいる110番 侵入窃盗データ

侵入者が最も嫌う「4つの要素」

長年の経験から、侵入者が犯行をためらう、あるいは諦める要因は、突き詰めると4つの要素に集約されます。それは「光」「目」「音」「時間」です 。

  1. :スポットライトなどで急に照らされることを嫌います。
  2. :人に見られること、防犯カメラに映ることを嫌います。
  3. :大きな物音を立てて、存在を気づかれることを最も恐れます。
  4. 時間:手間と時間がかかる家は避ける傾向にあります。

侵入に手間取り、5分かかると侵入者の約7割はあきらめ、10分以上かかると侵入者のほとんどはあきらめるといいます。「侵入に時間をかけさせる」。これが、侵入されるかどうかの大きなポイントになります。

引用:警察庁 住まいる防犯110番 侵入者プロファイリング

この中で、防犯砂利が直接的に、そして絶大な効果を発揮するのが「音」に対するアプローチです。

「ガラス破り」の次の一歩を阻止する

ここで、先ほどの統計データと侵入者の心理を結びつけてみましょう。侵入者は窓ガラスを割り、そこから手を入れて鍵を開け、静かに室内に侵入しようと計画します。

しかし、その窓の下に防犯砂利が敷き詰められていたらどうなるでしょうか。

ガラスを割るという第一段階をクリアしても、敷地内に足を踏み入れた瞬間、「ジャリッ!」というけたたましい音が静寂を破ります。

これは侵入者にとって、計画が破綻したことを意味する致命的な音です。自分の存在が家人や近隣住民に知られたかもしれないという強いプレッシャーを感じ、犯行を諦めて逃走する可能性が非常に高くなります 。

つまり、防犯砂利は単なる気休めのアイテムではありません。統計上最も多い侵入経路と手口に対して、侵入者が最も嫌う「音」という要素で直接対抗する、極めて合理的な防犯戦略なのです。

防犯砂利とは?その「音」の科学

「防犯砂利」と一言で言っても、庭に敷く一般的な化粧砂利とは根本的に異なります。

その最大の違いは、もちろん「音」にあります。ここでは、防犯砂利がなぜあれほど大きな音を出すのか、その科学的な背景を解説します。

普通の砂利との決定的な違い

防犯砂利とは、その名の通り防犯目的のために、踏んだ時に大きな音が出るように特殊な加工が施された砂利のことです 。

一般的な砂利が主に景観や水はけを目的としているのに対し、防犯砂利は「音による威嚇と通知」を最大の目的として設計されています。
その基準となるのが音の大きさを示す「デシベル(dB)」という単位です。多くの防犯砂利は、人が踏んだ際に70dBから76.5dB以上の音量が出るように作られています 。

76.5デシベルはどれくらいの音?

「76.5dB」と言われても、具体的にどれほどの音量なのか想像しにくいかもしれません。そこで、身近な音と比較してみましょう。

これは、すぐ近くで鳴いているセミの声や、掃除機の作動音、あるいは鳴り響く電話の着信音とほぼ同じレベルの大きさです 。

静かな住宅街の夜であれば、この音は非常によく響きます。もし不審者がこの音を立てれば、家の中にいるあなただけでなく、近隣の住民や通りがかりの人にまで気づかれる可能性が高まります。

防犯スペシャリスト「守」

「防犯砂利の音」を身近な音と比べてみよう

音の大きさ (dB)身近な例
40-50 dB静かな住宅街の昼、図書館内
70-76.5 dB防犯砂利の音、セミの鳴き声、掃除機、電話の着信音
90 dB犬の鳴き声、カラオケ(店内)

大きな音が出る仕組み

防犯砂利の大きな音は、その独特の素材と形状から生まれます。例えば、主流であるガラス製の防犯砂利は、リサイクルガラスを高温で溶かし、発泡させて作られます。

これにより、石の内部に無数の小さな空洞を持つ「多孔質構造」となります 。

この多孔質で角張った形状の粒同士が、踏まれた圧力でこすれ合うことで、特有の「ジャリジャリ」という甲高い摩擦音が発生するのです。

普通の丸みを帯びた砂利では、これほど大きな音は出ません。この音響効果こそが、防犯砂利の核心技術と言えるでしょう 。

プロが教える!最適な防犯砂利の選び方

防犯砂利の効果を最大限に引き出すには、ご自宅の状況に合わせた最適な素材を選ぶことが不可欠です。

市場には主に4種類の素材があり、それぞれに一長一短があります。

「これが絶対に一番良い」というものはなく、「音量」「耐久性」「価格」「デザイン性」「メンテナンス性」といった要素を総合的に判断することが重要です。

ここでは、プロの視点から各素材を徹底比較し、あなたが最適な選択をするためのお手伝いをします。

【素材別】防犯砂利メリット・デメリット徹底比較

スクロールできます
素材音の大きさ・質耐久性重量・扱いやすさ価格デザイン性
ガラス製非常に大きい・高音低い(砕けやすく粉塵化しやすい)非常に軽い(女性でも扱いやすい)安い色の選択肢が多い
セラミック製非常に大きい高い重い高い天然石風で白系が多い
天然石・溶岩製やや小さい・低音非常に高い重い高い高級感があり自然
瓦製小さい中程度(水に強い)重い安い和風の庭に合う
防犯スペシャリスト「守」

上記の比較表を基に、それぞれの素材の特性をさらに詳しく見ていきましょう。

ガラス製:音量と価格を最優先するなら

廃ガラスをリサイクルして作られるガラス製は、現在最も普及しているタイプの防犯砂利です 。

最大の魅力は、非常に大きな甲高い音と、手頃な価格です。また、軽石のように軽いため、ホームセンターで購入して自分で運んだり敷いたりするのが非常に楽です 。

しかし、その軽さと構造が弱点にもなります。踏み続けると砕けて粉塵化しやすく、音が出にくくなるため定期的な補充が必要です。

また、強風で飛ばされたり、大雨で流されたりすることもあります 。砕けた破片で手などを傷つける可能性もあるため、小さなお子様やペットがいるご家庭では敷く場所に注意が必要です 。

【こんな場所に最適】

  • 普段は人が通らない、家の裏手や死角になる窓の下
  • とにかく音の大きさを最優先したい場所
  • コストを抑えて広範囲に敷きたい場合

セラミック製:性能を追求するハイエンドモデル

セラミック製の砂利は、音の大きさと耐久性を両立させた高性能モデルです 。

ガラス製に匹敵する大きな音を出しながらも、重量があるため風雨に強く、砕けにくいのが特徴です。
長期間にわたって防犯効果を維持したい場合に適しています。ただし、その分価格は最も高価な部類に入ります 。

【こんな場所に最適】

  • メンテナンスの手間をかけたくない重要な侵入経路
  • 予算に余裕があり、最高の性能を求める場所

天然石・溶岩製:デザイン性と耐久性の両立

天然の岩石や溶岩を砕いて作られたタイプで、高級感のある自然な風合いが最大の魅力です 。

非常に重く、耐久性も高いため、一度敷けば半永久的に使用できます。庭の景観を重視する方には最適でしょう。

ただし、音量はガラス製やセラミック製に比べると控えめで、ゴツゴツとした低い音になります 。価格も高価なため、広範囲に敷くには予算が必要です。

【こんな場所に最適】

  • 玄関アプローチなど、人目につきやすくデザイン性を重視する場所
  • 家族が頻繁に通るため、あまり大きな音を立てたくない通路
  • 長期的な視点で、メンテナンスフリーを目指したい場所

瓦製:和風の庭に合うエコな選択肢

廃瓦をリサイクルして作られた瓦チップも、防犯砂利として利用されます 。

保水性や透水性に優れ、独特の風合いが和風の庭によく合います。価格が比較的安いのもメリットです。
しかし、音の大きさは4種類の中で最も小さいため、防犯効果を最優先する場所には向きません 。

【こんな場所に最適】

  • 隣家との境界など、騒音に配慮したい場所
  • 和風庭園の美観を損なわずに、最低限の防犯対策をしたい場合
  • 他の高価な砂利と混ぜて、コストを抑えつつ量を確保したい時

プロの視点:防犯砂利は「ゾーニング」で使い分ける

ここまで各素材の特徴を見てきましたが、プロとして最も推奨したいのは、一つの素材に固執せず、場所によって最適な素材を使い分ける「ゾーニング」という考え方です。

例えば、以下のように計画します。

  • ゾーン1(最重要警戒エリア):普段は人が通らず、侵入経路になりやすい家の裏窓や勝手口周辺。 → 対策:音量を最優先し、「ガラス製」や「セラミック製」を敷く。
  • ゾーン2(日常利用エリア):家族が毎日通る玄関アプローチや通路。 → 対策:騒音トラブルを避け、耐久性とデザイン性を重視し、「天然石・溶岩製」や「瓦製」を敷く。

このように、ご自宅の敷地を地図のように捉え、エリアごとのリスクと用途に応じて砂利を使い分けることで、コストを最適化しつつ、防犯効果と生活の快適性を両立させることが可能になります。

これは、単に製品を選ぶのではなく、ご自宅に合わせた「防犯システム」を設計するという、一歩進んだ考え方です。

プロの正直な評価:防犯砂利のメリットとデメリット

どんな優れた防犯製品にも、メリットとデメリットが存在します。

信頼できる専門家として、私は良い面だけでなく、注意すべき点についても正直にお伝えします。

そして、それぞれのデメリットに対して、プロならではの具体的な対策を提示することで、あなたが後悔のない選択をするためのお手伝いをします。

多岐にわたる防犯砂利のメリット

防犯砂利には、その主目的である防犯効果以外にも、多くの副次的なメリットがあります。

  1. 防犯効果:最大のメリット。侵入者が嫌う大きな音で威嚇し、犯行を未然に防ぎます 。
  2. 雑草対策:地面への日光を遮ることで、雑草の生育を抑制します。後述する「防草シート」と併用することで、その効果は劇的に高まります 。
  3. 景観向上:豊富なカラーバリエーションや素材感で、お庭やアプローチをおしゃれに演出できます 。
  4. 環境への配慮:ガラス製や瓦製など、多くがリサイクル素材から作られており、環境に優しい製品です 。
  5. 軽量で扱いやすい:特にガラス製は非常に軽く、女性や高齢の方でも比較的簡単にDIYでの施工が可能です 。
  6. 足元が汚れない:雨の日のぬかるみや泥はねを防ぎ、靴やズボンの裾が汚れるのを防ぎます 。

デメリットと、それを克服するプロの対策

一方で、以下のようなデメリットも存在します。しかし、これらは「防犯砂利を諦める理由」ではなく、「対策を講じるべき課題」です。

デメリット1:近隣への騒音トラブルの可能性

防犯砂利の大きな音は、特に静かな住宅街や隣家との距離が近い場合、ご近所迷惑と受け取られる可能性があります 。

プロの対策

ゾーニングの実践

前述の通り、家族や配達員が頻繁に通る玄関アプローチなどには、音が控えめな「天然石」や「瓦」タイプを使用します 。

事前のコミュニケーション

設置前にご近所の方に「防犯対策の一環で音の出る砂利を敷きます」と一言伝えておくだけで、無用なトラブルを未然に防ぐことができます 。

デメリット2:素材の劣化・飛散・減少

軽量なガラス製は、踏圧で徐々に砕けて粉塵になったり、強風で飛ばされたりして量が減っていきます 。

プロの対策

素材選び

長期的な使用を考えるなら、初期投資は高くても「セラミック製」や「天然石」のような重く耐久性の高い素材を選ぶのが賢明です。

メンテナンス計画

ガラス製を選ぶ場合は、数年に一度は補充が必要になることを見越しておきましょう。余った砂利は捨てずに保管しておき、量が減った箇所に補充するために使います 。

デメリット3:掃除の手間

砂利の上に落ち葉やゴミが溜まると、見た目が悪いだけでなく、クッションとなって音が出にくくなる原因にもなります 。

プロの対策

ブロワーの活用

落ち葉の掃除には、落ち葉を吹き飛ばすブロワーを弱い設定で使うのが効率的です。

定期的な手入れ

年に一度まとめて大掃除するよりも、気づいた時に軽く手入れをする方が結果的に楽になります。

デメリット4:ケガのリスク

特にガラス製が砕けた場合、鋭利な破片で手や足を切る危険性があります。小さなお子様やペットがいるご家庭では特に注意が必要です 。

プロの対策

安全な素材の選択

お子様が遊ぶ可能性のある庭などには、ガラス製を避け、角が丸い「天然石」などを選びましょう。

作業時の保護

砂利を敷く作業をする際は、必ず厚手の手袋を着用してください 。

このように、デメリットを正しく理解し、適切な対策を講じることで、防犯砂利の恩恵を最大限に享受することができます。

これらは防犯砂利を使いこなすための「設計要件」と捉えるのがプロの考え方です。

DIYでもプロの仕上がり!私の防犯砂利・完璧な敷き方ガイド

防犯砂利はDIYでも十分に設置可能ですが、その効果を100%引き出すためには、プロが実践するいくつかの重要なポイントがあります。

特に、「防草シート」の使用と「砂利の厚み」は、効果の持続性を左右する生命線です。ここでは、誰でもプロ級の仕上がりを実現できる、完璧な施工手順を解説します。

STEP
計画と準備

まずは正確な計画から始めます。

  1. 面積の計測:砂利を敷きたい場所の縦と横の長さをメジャーで測り、面積(㎡)を計算します。(例:縦2m × 横5m = 10㎡)
  2. 必要量の計算:必要な砂利の量を計算します。多くの製品で推奨されているのは、1㎡あたり40L(厚さ4cmの場合)です 。
  1. 下地処理:敷設場所の雑草、石、ゴミなどを完全に取り除きます。スコップやクワで地面を平らにならしましょう 。

計算式: 面積(㎡) × 40(L) = 必要な総量(L)

(例:10㎡ × 40L = 400L)
人気のアイリスオーヤマ製品なら60L入りの袋が約7袋必要、というように具体的に計算します。

STEP
最重要工程!防草シートの敷設

この工程を省略することは、プロの視点からはあり得ません。防草シートは、防犯砂利の性能を長期にわたって維持するための心臓部です。

  1. 雑草防止:下からの雑草の突き抜けを防ぎます。雑草が砂利の間に生えると、クッションになって音の発生を妨げます 。
  2. 砂利の沈下防止:砂利が地面の土にめり込んでいくのを防ぎ、砂利の量を維持します 。

敷き方の手順

  1. 隙間なく地面に密着させるようにシートを敷きます。シート同士を重ねる場合は、10cm以上重なり合うようにしてください 。
  2. シートが風でめくれないよう、専用の固定ピン(押さえ板付きが望ましい)を50cm~1m間隔で打ち込み、しっかりと固定します 。
  3. 建物の壁際では、シートを壁に沿って数センチ立ち上げるように敷くと、端からの雑草の侵入をより効果的に防げます 。
STEP
砂利を敷く

いよいよ最後の仕上げです。ここでの最重要ポイントは「厚み」です。

厚みの黄金ルール:3cm~5cm この厚みには、明確な理由があります 。

薄すぎる場合(3cm未満)

石同士が十分にこすれ合わず、期待した音量が出ません。また、歩いているうちに砂利がずれて防草シートが露出し、紫外線による劣化や雨の日の滑りの原因になります 。

厚すぎる場合(5cm超)

足が砂利に沈み込み、非常に歩きにくく、転倒の危険も増します 。

敷き方の手順

  1. 防草シートの上に、計算した量の砂利を均等に撒きます。
  2. トンボやレーキ、あるいは厚手の手袋をした手で、表面が平らになるようにならします。厚みが均一になるように注意してください 。

この3つのステップ、特に「防草シート」と「3~5cmの厚み」というプロの基準を守ることで、あなたのDIYは単なる作業から、長期的な安心を生み出すための投資へと変わります。

費用はいくら?DIYとプロ依頼のコストを徹底分析

防犯砂利の導入を検討する際、最も気になるのが費用でしょう。

ここでは、ご自身で材料を揃えて施工する「DIY」の場合と、専門業者に依頼する「プロ依頼」の場合のコストを、具体的なシミュレーションを交えて徹底的に分析します。

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DIYで施工する場合の費用プロに依頼する場合の費用
DIYの費用は、主に「防犯砂利」と「防草シート」の材料費です。

人気の「アイリスオーヤマ 防犯防草のジャリ 60L」を例にとると、1袋あたり約2,700円~3,300円程度で購入できます 。

これに防草シートや、もし持っていなければスコップなどの道具代が加わります。
専門業者に依頼する場合、材料費に加えて施工費(人件費)がかかります。

市場の相場としては、防草シートの敷設と砂利敷きを含めて、1㎡あたり2,500円~5,500円程度が目安です 。

特に防犯砂利のような特殊な材料を使う場合は、一般的な砕石よりも単価が少し高くなる傾向があります 。

【10㎡の場合】DIY vs. プロ依頼 費用シミュレーション

具体的なイメージを持っていただくために、一般的な広さである10㎡(約6畳)のスペースに敷設する場合の費用をシミュレーションしてみましょう。

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項目DIYの場合プロに依頼する場合備考
防犯砂利 (400L)約19,000円
(60L袋×7袋 @約2,700円)
材料費として施工費に込み10㎡に厚さ4cmで敷く場合
防草シート (1m×10m)約1,500円材料費として施工費に込み
施工費0円約35,000円<br>(@3,500円/㎡)
その他(道具代など)約2,000円0円
合計(目安)約22,500円35,000あくまで一般的な目安です
【10㎡の場合】DIY vs. プロ依頼 費用シミュレーション

コストだけで判断してはいけない

このシミュレーションを見ると、DIYの方が明らかに安価です。しかし、ここで考えるべきは、単なる金額の差だけではありません。それは、「コスト」「時間」「品質保証」のトレードオフです。

DIYプロ依頼
費用は抑えられますが、材料の運搬、整地、敷設といった肉体労働と時間が必要です。そして何より、施工品質は自己責任となります。

もし防草シートの敷き方や砂利の厚みを間違えれば、せっかくの投資が数年で無駄になってしまうリスクがあります。
費用はかかりますが、その対価として専門知識、時間、そして確実な施工品質を手に入れることができます。

プロは地面の整地からシートの確実な固定、適切な厚みの敷設までを完璧に行い、防犯砂利の性能を最大限に、そして長期間引き出してくれます。

どちらを選ぶかはご自身の体力や時間、予算との相談になりますが、プロに支払う費用は、安心と効果の持続性を買うための「保険料」と考えることもできるでしょう。

防犯の鉄壁を築く!防犯砂利と組み合わせる最強の対策

防犯のプロとして常にお伝えしているのは、「完璧な防犯対策は存在しないが、完璧に近いシステムを構築することは可能である」ということです。

その鍵は「多重防犯」という考え方です。防犯砂利は非常に強力なツールですが、それ単体で満足するのではなく、他の対策と組み合わせることで、侵入者にとって絶望的な「鉄壁の守り」を築くことができます 。

ここでは、防犯砂利との相乗効果が絶大な、最強の組み合わせをご紹介します。

センサーライト:「音」と「光」のコンビネーション

相乗効果

侵入者が防犯砂利を踏んで「ジャリッ」というを立てた瞬間、センサーライトが反応して強烈なで侵入者を照らし出します。これは、侵入者が嫌う「音」と「光」の2大要素を同時に攻撃する、極めて効果的なコンビネーションです 。闇に紛れて行動しようとする侵入者の計画を、一瞬で粉砕します。

導入コスト

電源式やソーラー式など種類も豊富で、手頃なモデルであれば1,500円~6,000円程度から導入可能です 。

防犯カメラ:「音」と「目」の連携

相乗効果

砂利の音は、あなたやご近所への「警告」です。その警告があった場所に「目」を向けるのが防犯カメラの役割です。最近のカメラは動体検知でスマートフォンに通知を送る機能があり、砂利の音で異常を察知した際に、すぐに現地の映像を確認できます。何が起きているのかを把握し、警察への通報や証拠確保に繋がります。

導入コスト

家庭用のWi-Fi対応カメラであれば、4,000円~25,000円程度で十分な性能のものが手に入ります 。

窓用補助錠:「音」と「時間」の壁

相乗効果

侵入窃盗の最たる手口「ガラス破り」への直接的な対抗策です。侵入者が窓ガラスを割り、砂利で音を立ててしまったとします。

それでも、窓に補助錠がもう一つかかっていれば、簡単には開けることができません 。これにより、侵入に時間がかかり、焦った侵入者は犯行を諦める可能性が高まります。

導入コスト

非常に安価で、1つあたり500円~3,000円程度で設置できます。費用対効果が極めて高い対策です 。

この3つの対策を防犯砂利と組み合わせることで、「音」「光」「目」「時間」という侵入者の弱点をすべて網羅した、強力な防犯システムが完成します。

これは、個々の製品をただ設置するのではなく、それぞれの長所を活かし合って、1+1を3にも4にもする、戦略的な防犯の考え方です。

あなたの家を守る、確かな第一歩

ここまで、防犯砂利について、その効果の根拠から選び方、敷き方、費用、そして他の対策との組み合わせまで、プロの視点から徹底的に解説してきました。

防犯砂利は、統計データと侵入者の心理に基づいた、非常に合理的でコストパフォーマンスに優れた防犯ツールです。その効果を最大限に引き出すための成功の鍵は、

  1. ご自宅の敷地を「ゾーニング」し、場所に適した素材を選ぶこと。
  2. 「防草シート」と「3~5cmの厚み」というプロの施工基準を必ず守ること。

この2点に集約されます。

防犯は、何か特別なこと、難しいことではありません。正しい知識を持ち、ご自身のできるところから一歩ずつ始めていくことが何よりも大切です。まずは一度、ご自宅の周りを歩いてみてください。

どこが侵入されやすそうか、どこに砂利を敷けば効果的か。そうやって自分の家に関心を持つことこそが、最強の防犯対策の始まりです。

この記事が、あなたの、そしてあなたのご家族の安心な毎日への、確かな第一歩となることを心から願っています。

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この記事を書いた人

セキュリティ関連企業に10年以上勤務し、現場スタッフから管理職まで幅広い経験を積んできた防犯のスペシャリスト。

現場対応から、商品選定やスタッフ教育、サービス設計まで、防犯の最前線と裏側の両方を知るプロフェッショナル。

「みんなの安全」を掲げながら、実際には自社製品への誘導に偏る情報に疑問を抱き、中立的で本当に生活者の役に立つ防犯情報を届けるべく、情報発信プラットフォーム【じぶん防犯】を立ち上げる。

「昨日の最適が今日も最適とは限らない」
「じぶんでできる楽しい防犯」

という信念のもと、最新の犯罪動向と技術に常にアンテナを張り、個人が自ら選び、守れる防犯知識と実践方法を日々発信している。

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