置き配の防犯対策完全ガイド|盗難を防ぐ7つの方法【防犯設備士監修】
「うちは置き配で大丈夫」——そう思っていませんか?
国土交通省の調査によると、宅配便の取扱個数は年間約50億個に達し、そのうち約10%が再配達になっています。2024年問題(トラックドライバーの時間外労働規制)を契機に置き配の利用が急増しましたが、それに伴い盗難被害も増加しています。東京都消費生活総合センターへの置き配関連の相談件数は2019年度の104件から2021年度には298件へと約2.9倍に増加しました。(出典:国土交通省「宅配便の再配達削減に向けて」)
さらに2026年度からは、国土交通省が置き配を宅配便の「標準サービス」として位置づける方針を打ち出しており、今後ますます置き配の利用は拡大していきます。
本記事では、防犯設備士として10年以上の実務経験を持つ筆者が、置き配の盗難を防ぐ7つの方法を徹底解説します。宅配ボックスの選び方から防犯カメラの活用、2026年の制度変更、被害時の対処法まで——この1記事で「置き配の防犯対策」のすべてがわかる完全ガイドです。
【結論】置き配の防犯対策 7つのポイント
まずは結論です。置き配の盗難を防ぐための7つの対策を優先度順にまとめました。
| No | 対策 | 効果 | コスト目安 |
|---|---|---|---|
| 1 | 宅配ボックスを設置する | 施錠により盗難リスクを大幅軽減 | 2,000〜100,000円 |
| 2 | 防犯カメラを設置する | 抑止力+証拠保全 | 5,000〜50,000円 |
| 3 | 置き配場所を工夫する | 外部から見えにくい場所で盗難リスク低下 | 0円 |
| 4 | 配達日時を指定して放置時間を短くする | 荷物の放置時間が短いほど安全 | 0円 |
| 5 | 高額商品は対面受取・コンビニ受取にする | 貴重品の盗難リスクを回避 | 0円 |
| 6 | センサーライト・防犯砂利で環境を整える | 「光」と「音」で侵入者を威嚇 | 1,000〜5,000円 |
| 7 | 盗難保険に加入する | 万が一の被害を金銭的にカバー | 月額数百円〜 |
- 対策1〜2がハード面の二本柱。宅配ボックス+防犯カメラで「物理的に盗めない+盗めば証拠が残る」状態を作る
- 対策3〜5はコストゼロ。今日から実践できる運用面の工夫
- 対策6〜7は補助的な施策。防犯の4原則に基づく環境整備と保険によるリスクヘッジ
住居形態別のおすすめ対策は以下の通りです。
| 対策 | 戸建て | 賃貸アパート | マンション |
|---|---|---|---|
| 宅配ボックス(据え置き型) | ◎ 最適 | △ 設置困難 | × 共用部制約 |
| 宅配ボックス(簡易型) | ○ | ◎ 最適 | ○ |
| 防犯カメラ(AC電源型) | ◎ 最適 | △ 工事必要 | △ 工事必要 |
| 防犯カメラ(バッテリー型) | ○ | ◎ 最適 | ◎ 最適 |
| センサーライト | ◎ 最適 | ○ 電池式推奨 | △ 共用部制約 |
| 防犯砂利 | ◎ 最適 | × 不可 | × 不可 |
それぞれの対策を詳しく解説していきます。
なぜ今、「置き配」のセキュリティが問われるのか
置き配利用の急増と盗難被害の実態
ECの拡大とコロナ禍を経て、置き配は急速に一般化しました。ナスタ社の調査によると、置き配を「利用したことがある」と回答した人の割合は年々増加しています。
しかし便利さの裏側で、盗難リスクも高まっています。置き配盗難の主な手口は以下の3パターンです。
| 手口 | 特徴 | リスクレベル |
|---|---|---|
| 持ち去り型 | 玄関前の荷物をそのまま持ち去る。最も多い手口 | 高 |
| ワイヤー切断型 | 簡易固定のワイヤーやチェーンを切断して持ち去る | 中 |
| ボックスごと盗難型 | 軽量の宅配ボックスごと持ち去る | 中 |
盗難被害の多くは「持ち去り型」です。つまり、荷物がむき出しの状態で長時間放置されていることが最大のリスク要因です。
2026年度「置き配標準化」で何が変わるのか
国土交通省は2026年度以降、置き配や宅配ボックスへの配送を宅配便の「標準サービス」として位置づける方針を示しています。
この制度変更の背景には以下があります。
- 再配達率の削減:再配達はCO2排出やドライバーの負担増に直結
- ドライバーの労働環境改善:2024年の時間外労働規制(いわゆる2024年問題)への対応
- 消費者の利便性向上:在宅・不在を問わず荷物を受け取れる仕組み
つまり、今後はより多くの荷物が「置き配」で届くようになるのです。だからこそ、受取側である私たちが防犯対策を主体的に講じる必要があります。
物流業界の構造変化と「じぶん防犯」
2024年問題をきっかけに、物流業界は「非対面受取」の推進へ大きく舵を切りました。これは社会全体にとって必要な変化ですが、防犯の観点では「自分の荷物は自分で守る」意識がこれまで以上に求められます。
まさに「じぶん防犯」の考え方が重要な時代です。
置き配を取り巻くリスクの現状と犯罪心理
「置き配」盗難の手口3パターン
前述の通り、置き配盗難には主に3つの手口がありますが、犯罪心理学の観点から見ると、いずれも**「機会犯罪」の性質が強い**という共通点があります。
つまり、「盗もう」と計画して来るのではなく、**「盗めそうだったから盗んだ」**というケースがほとんどです。逆に言えば、少しの対策で「盗めなさそう」と思わせれば、大半の犯行を防げるのです。
置き配場所別リスク比較
置き配の場所によって盗難リスクは大きく変わります。
| 置き配場所 | 外部からの視認性 | 盗難リスク | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 玄関ドア前(道路側) | 高い | 高 | △ |
| 玄関ドア前(奥まった位置) | やや低い | 中 | ○ |
| 車庫・カーポート内 | 低い | 低〜中 | ○ |
| 物置・裏口 | 低い | 低 | ◎ |
| 宅配ボックス内 | — | 最低 | ◎ |
「外部から見えにくい場所」に指定するだけで盗難リスクは大きく下がります。配送会社のアプリで置き配場所を「玄関前」以外に指定できる場合は、積極的に活用しましょう。
泥棒が嫌がる「防犯の4原則」
防犯の世界には「4原則」と呼ばれる基本的な考え方があります。
- 目(人の目):防犯カメラや近隣住民の視線。「見られている」という意識が最大の抑止力
- 音:防犯砂利、アラーム、センサーチャイム。犯行を周囲に知らせるリスク
- 光:センサーライト、常夜灯。暗闘を好む泥棒にとっては天敵
- 時間:補助錠、防犯フィルム。侵入に時間がかかる対象は避ける
置き配の防犯対策も、この4原則に基づいて考えるのが最も効果的です。
運命の分かれ道「5分ルール」
警察庁の調査によると、侵入に5分以上かかると約70%の侵入犯罪者が犯行を諦めるというデータがあります。これは「5分ルール」と呼ばれ、住宅防犯の基本中の基本です。(出典:警察庁「住まいる防犯110番」)
置き配で言えば、宅配ボックスの鍵やワイヤーを突破するのに時間がかかる状態を作ることが、この「5分ルール」に相当します。
荷物を装った不審物のリスク
置き配の普及に伴い、新たなリスクとして「荷物を装った不審物」の問題も指摘されています。見覚えのない荷物が玄関先に置かれていた場合は、不用意に触れず、配送会社に確認を取ることが重要です。
今すぐできる置き配の盗難対策7選
ここからは、具体的な7つの対策を優先度順に解説します。
① 宅配ボックスを設置する
置き配防犯の最も確実な対策は、施錠できる宅配ボックスの設置です。荷物を中に入れた後に施錠される仕組みにより、盗難リスクを大幅に軽減できます。
宅配ボックスの詳しい選び方は次のセクションで解説しますが、ポイントは以下の3つです。
- 予算と住居形態に合ったタイプを選ぶ
- 固定方法を確認する(持ち去り防止)
- できればCPマーク付き製品を選ぶ
② 防犯カメラを設置する
宅配ボックスと並ぶ二本柱が防犯カメラです。カメラの存在自体が強力な抑止力になります。
- バッテリー駆動型:賃貸向け。工事不要で設置できる(5,000〜20,000円)
- ソーラー併用型:電源不要で長期間稼働(15,000〜30,000円)
- AC電源常時録画型:戸建て向け。安定した録画品質(20,000〜50,000円)
詳しくは後述の「防犯カメラの最適解」セクションで解説します。
③ 置き配場所を工夫する
コストゼロでできる対策です。配送会社のアプリやサイトで、置き配場所を外部から見えにくい場所に指定しましょう。
- ヤマト運輸:クロネコメンバーズで受取場所を事前指定
- 日本郵便:MyPostで配達方法を設定
- Amazon:注文時の「配達指示」で場所を選択
④ 配達日時を指定して放置時間を短くする
荷物の放置時間が長いほど、盗難リスクは高まります。配達日時を指定し、帰宅直前〜在宅時間帯に届くように調整しましょう。
多くの配送会社は配達完了通知をアプリやメールで送信しています。通知を受けたらできるだけ早く荷物を回収することを習慣にしてください。
⑤ 高額商品は対面受取・コンビニ受取にする
高額な商品や替えのきかない品物は、置き配を避けて対面受取を選びましょう。代替手段として以下のサービスが利用できます。
| サービス | 提供元 | 特徴 |
|---|---|---|
| PUDO(プドー)ステーション | Packcity Japan | 駅やスーパー等に設置された宅配ロッカー |
| はこぽす | 日本郵便 | 郵便局やコンビニに設置されたロッカー |
| コンビニ受取 | Amazon、楽天等 | ローソン、ファミリーマート等で受取可能 |
| 営業所・郵便局窓口受取 | 各配送会社 | 確実に受け取れるが、営業時間に注意 |
⑥ センサーライト・防犯砂利で環境を整える
防犯の4原則の「光」と「音」を強化する対策です。
- センサーライト:人の動きを検知して自動点灯。暗闘での犯行を防止(1,000〜5,000円)
- 防犯砂利:踏むと約70〜80dBの音が発生。玄関周りに敷くだけで効果あり(1,000〜3,000円)
これらは置き配の防犯だけでなく、住宅全体の防犯対策としても有効です。
⑦ 盗難保険に加入する
万が一の備えとして、盗難保険への加入も検討しましょう。
- 日本郵便の置き配保険:ゆうパック利用時に加入可能
- 火災保険の家財補償:一部の火災保険では、敷地内の盗難も補償対象
- クレジットカードのショッピング保険:購入から一定期間内の盗難をカバーする場合あり
保険の適用条件は商品によって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
最強の盾「宅配ボックス」の選び方と設置術
宅配ボックスは置き配防犯の中核です。ここでは価格帯別に4段階で比較し、住居形態別の最適解を提示します。
価格帯×防犯レベル比較表(4段階)
| レベル | タイプ | 価格帯 | 防犯レベル | 設置方法 | おすすめ住居 |
|---|---|---|---|---|---|
| Lv.1 | 簡易ソフト(ビニール・布製) | 2,000〜3,000円 | 低 | 置くだけ+ワイヤー固定 | 賃貸(応急的に) |
| Lv.2 | 簡易ハード(樹脂製) | 5,000〜20,000円 | 中 | 置くだけ+ワイヤー固定 | 賃貸・マンション |
| Lv.3 | 据え置き(金属製) | 30,000〜60,000円 | 高 | ポール固定/壁付け/アンカー固定 | 戸建て |
| Lv.4 | IoT宅配ボックス | 100,000〜400,000円 | 最高 | 埋め込み/壁付け(工事必要) | 新築・リフォーム戸建て |
設置方法で決まる安全性
宅配ボックス本体の防犯性能だけでなく、設置方法が安全性を大きく左右します。
- 置くだけ:最も手軽だが、ボックスごと持ち去られるリスクあり
- ワイヤー/チェーン固定:ドアの取っ手やポール等に固定。簡易型の必須対策
- アンカー固定:地面にボルトで固定。据え置き型の標準的な設置方法
- 壁面埋め込み:最も防犯性が高い。新築・リフォーム時に検討
簡易型を使う場合は必ずワイヤー等で固定してください。固定なしの宅配ボックスは「鍵のかかった箱ごと盗まれる」リスクがあります。
戸建て vs 賃貸・マンション 最適な宅配ボックスは?
| 項目 | 戸建て | 賃貸アパート | 分譲マンション |
|---|---|---|---|
| おすすめタイプ | Lv.3〜4(据え置き・IoT型) | Lv.1〜2(簡易型) | 共用ボックスがあれば不要 |
| 設置の自由度 | 高い(工事可能) | 低い(原状回復が必要) | 専有部分のみ |
| 固定方法 | アンカー固定・壁付け | ワイヤー固定(ドア取っ手等) | 管理規約を確認 |
| 予算目安 | 30,000〜100,000円 | 2,000〜10,000円 | 0円(共用設備)〜5,000円 |
信頼の証「CPマーク」を知っていますか?
CPマークとは、警察庁・国土交通省・経済産業省と民間団体で構成される「官民合同会議」が認定する防犯性能の証明です。「Crime Prevention(犯罪予防)」の頭文字を取ったもので、一定の防犯性能試験に合格した製品にのみ付与されます。
宅配ボックスを選ぶ際は、CPマーク付き製品を優先的に検討してください。
IoT宅配ボックスで実現するスマート防犯
最新のIoT宅配ボックスは、スマートフォンと連携して以下の機能を提供します。
- 配達通知:荷物が投函されるとスマホにプッシュ通知
- 解錠管理:暗証番号の自動生成・ワンタイムパスワード
- 配達履歴:いつ・誰が・何を投函したかの記録
- 遠隔操作:外出先からボックスの施錠・解錠が可能
LIXIL「スマート宅配ポスト」などが代表的な製品です。新築やリフォームのタイミングで導入を検討する価値があります。
監視の目「防犯カメラ」の最適解
置き配対策に特化したカメラ選び
置き配の防犯に使うカメラは、以下の3タイプから住居形態に合わせて選びましょう。
| タイプ | 電源 | 画質 | 価格帯 | 向いている住居 |
|---|---|---|---|---|
| バッテリー駆動型 | 充電式 | HD〜フルHD | 5,000〜20,000円 | 賃貸・マンション |
| ソーラー併用型 | ソーラー+バッテリー | フルHD | 15,000〜30,000円 | 日当たりの良い戸建て |
| AC電源常時録画型 | コンセント/PoE | フルHD〜4K | 20,000〜50,000円 | 戸建て(工事可能) |
賃貸住宅では工事不要のバッテリー駆動型がおすすめです。マグネット式やネジ不要のクランプ式で壁を傷つけずに設置できます。
泥棒に見せる「効果的な設置位置」
防犯カメラの設置で重要なのは、「カメラの存在が外部から認識できる位置」に設置することです。
- 玄関ドアの上部:置き配場所を正面から撮影。最も効果的な位置
- 軒下・ひさし下:雨風を避けつつ広角で撮影
- インターホン横:来訪者の顔を記録
さらに「防犯カメラ作動中」のステッカーを貼ることで、カメラの死角も含めた心理的抑止力が生まれます。
設置にあたっては、隣家や公道を必要以上に撮影しないよう注意してください。防犯カメラの設置と個人情報保護法についても事前に確認しておきましょう。
最新トレンド:AI顔認証とIoT連携
2025年以降、防犯カメラのAI機能が急速に進化しています。
- AI人物検知:人と動物・車を区別し、人が映った時だけ通知
- 顔認証:登録済みの家族は通知なし、未登録者のみアラート
- クラウド録画:SDカードが盗まれても映像がクラウドに残る
- スマートホーム連携:カメラ検知をトリガーにライトを点灯、音声で威嚇
これらの技術はかつて業務用が主流でしたが、現在は家庭用の価格帯(1万円台〜)でも利用可能になっています。
環境設計(CPTED)で泥棒を寄せ付けない家づくり
CPTED(セプテッド)とは「Crime Prevention Through Environmental Design(環境設計による犯罪予防)」の略で、建物や街の設計段階から犯罪を起こしにくい環境を作るアプローチです。
「入りやすそうで入りにくい」を作る
CPTEDの基本は**「見通しの良さ」と「領域性の明示」**の両立です。
- 見通し確保:高すぎる塀や密集した植栽を避け、玄関周りの視認性を確保
- 領域性の明示:チェーン・プランター・段差で「ここから先は私有地」と明示
オープン外構は見通しが良い反面、侵入しやすいイメージを持たれがちですが、CPTEDの観点では**「犯行が目撃されやすい=泥棒が嫌がる」**環境です。駐車場・カーポートの防犯対策と合わせて検討しましょう。
光と音のトラップ
夜間の犯行を防ぐための「光と音」の仕掛けです。
- センサーライトを複数設置:玄関、裏口、カーポート等の死角を照らす
- 防犯砂利を敷設:家の周囲や通路に敷くことで、侵入者の存在を音で知らせる
- 窓用防犯アラーム:窓の開閉を検知して大音量で威嚇(500〜2,000円)
集合住宅におけるCPTED
マンションやアパートでも、CPTEDの考え方を取り入れることができます。
- 共用部の明るさ:エントランスや廊下の照明が十分か確認
- 死角の排除:ゴミ置き場や階段裏など、犯行に利用されやすい場所の見通しを確保
- 居住者コミュニティ:ご近所付き合いによる「顔が見える環境」が最大の防犯力
運用ルールとヒューマンエラーの防止
ハード面の対策に加え、日々の運用ルールも重要です。ちょっとした油断が盗難リスクを高めてしまいます。
宅配ボックスの「空き表示」リスク
ダイヤル式の宅配ボックスでは、荷物が入っていない状態で「空き」と表示されるタイプがあります。これは配達員にとっては便利ですが、同時に泥棒にも「今は荷物がない→この後に届く荷物を狙おう」という情報を与えてしまいます。
可能であれば、空き状態でもダイヤルを回しておく等の対策を講じましょう。
暗証番号の管理
宅配ボックスの暗証番号は定期的に変更してください。特に以下の点に注意が必要です。
- 初期設定のまま使わない:出荷時の暗証番号は推測されやすい
- 生年月日等の個人情報を使わない:郵便物から推測される可能性
- 配達員に番号を伝える方法に注意:メモを貼るのではなく、アプリで直接伝達
置き配以外の受取方法ガイド
すべての荷物を置き配にする必要はありません。状況に応じて使い分けましょう。
| 受取方法 | メリット | デメリット | おすすめシーン |
|---|---|---|---|
| 対面受取 | 最も確実 | 在宅が必要 | 高額商品・貴重品 |
| 宅配ボックス | 不在でも安全に受取 | 初期費用が必要 | 日常的な荷物全般 |
| コンビニ受取 | 24時間受取可能 | 持ち帰りの手間 | 小型の荷物 |
| PUDOロッカー | 駅近で便利 | 設置場所が限られる | 通勤途中の受取 |
| 営業所窓口受取 | 大型荷物も対応 | 営業時間に制約 | 大型家電等 |
警察庁と物流業界の取り組みを活用する
警察庁は「住まいる防犯110番」で住宅防犯に関する最新情報を発信しています。また、各配送会社も置き配の安全利用に向けた取り組みを進めています。
これらの公的リソースを活用し、最新の防犯情報をキャッチアップする習慣をつけましょう。
もしも被害に遭ってしまったら?事後対応ガイド
どんなに対策をしても、100%被害を防げるわけではありません。万が一盗難に遭った場合の対処法を知っておくことも「じぶん防犯」の一部です。
初動対応の3ステップ
- 確認する — 配達完了通知と実際の荷物の有無を照合。配達完了写真があれば保存する
- 連絡する — 配送会社・出荷元(EC事業者)に連絡し、配達状況を再確認。補償の可否を確認する
- 届け出る — 最寄りの交番・警察署に被害届を提出する(緊急でない場合は#9110)
防犯カメラの映像がある場合は必ず保全し、警察に提供してください。映像は犯人特定の重要な証拠になります。
EC事業者別 補償制度比較
盗難被害の補償は、EC事業者や配送会社によって対応が異なります。
| 事業者 | 補償内容 | 申告期限 | 条件・注意点 |
|---|---|---|---|
| Amazon | 再送または返金 | 配達完了後一定期間内 | 注文履歴から「届いていない」旨を報告 |
| 楽天市場 | ショップにより異なる | ショップの規定による | 楽天あんしんショッピングサービスで一部補償 |
| ヤマト運輸 | 個別対応(荷物確認後判断) | 受取から14日以内 | 荷物本体の確認が必要 |
| 日本郵便 | 損害賠償制度あり(書留等) | 配達日の翌日から14日以内 | 普通郵便・ゆうパケットは対象外 |
補償を受けるには「早期の申告」が重要です。盗難に気づいたら、できるだけ早く配送会社と出荷元の両方に連絡しましょう。
保険による救済
配送会社やEC事業者の補償が受けられない場合でも、以下の保険が適用される可能性があります。
- 火災保険の家財補償:「建物外部での盗難」をカバーするプランがある場合
- クレジットカードのショッピング保険:カード払いで購入した商品の盗難をカバー
- 日本郵便の置き配保険:ゆうパック利用時に付帯できる保険
加入中の保険の補償範囲を事前に確認しておくことをおすすめします。
法的な責任の所在
置き配で盗難が発生した場合の責任関係は以下の通りです。
- 配達完了前:配送会社の責任(配達中の事故・紛失)
- 配達完了後:原則として受取人の自己責任
ただし、「置き配を指定していないのに置き配された」場合や、配達先を間違えた場合は配送会社側の責任が問われます。被害に遭った際は、まず配達の事実関係を正確に確認することが重要です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 置き配で荷物が盗まれたら誰の責任になりますか?
配送完了後の荷物は原則として受取人の管理下にあるとみなされ、受取人の自己責任となります。ただしAmazonや楽天など一部のEC事業者は独自の補償制度を設けており、条件を満たせば返金・再送に対応しています。
Q2. 置き配の盗難被害はどこに届け出ればよいですか?
まず配送会社と出荷元(EC事業者)に連絡して配達完了の事実確認と補償の可否を確認します。その後、最寄りの交番・警察署に被害届を提出してください。緊急でない相談は#9110(警察相談専用ダイヤル)も利用できます。
Q3. Amazonの置き配で盗難された場合、補償は受けられますか?
Amazonは原則として再送または返金で対応しています。注文履歴から「配達済みだが届いていない」旨を報告してください。ただし繰り返しの申告は調査対象になる場合があります。
Q4. 宅配ボックスごと盗まれることはありますか?
簡易型のビニール製・軽量樹脂製ボックスは持ち去りのリスクがあります。ワイヤーやチェーンで固定するか、据え置き型(ポール固定・壁付け・地面埋め込み)を選ぶことで防止できます。
Q5. マンションの置き配は安全ですか?
オートロック付きマンションは戸建てより盗難リスクは低い傾向ですが、住人のなりすましや同伴侵入のリスクはあります。共用部への置き配は管理規約で禁止されている場合もあるため、事前に確認しましょう。
Q6. 置き配の盗難保険はありますか?
日本郵便の「置き配保険」や動産総合保険が利用できます。火災保険の家財補償が適用される場合もあります。保険料や補償範囲は商品によって異なるため、加入前に条件を確認してください。
Q7. 置き配をやめて対面受取に戻す方法は?
各配送会社のマイページで受取方法を変更できます。Amazonは注文時に「配達指示」で対面受取を指定可能です。ヤマト運輸はクロネコメンバーズ、日本郵便はMyPostで受取方法の事前設定ができます。
Q8. 賃貸住宅で宅配ボックスを設置するにはどうすればよいですか?
工事不要の簡易型宅配ボックス(ソフトタイプ・折りたたみ型)がおすすめです。価格帯は2,000〜5,000円程度で、ワイヤーロックで玄関ドアの取っ手に固定する方法が一般的です。原状回復の心配がありません。
まとめ:置き配時代の「じぶん防犯」
2026年、置き配はいよいよ宅配便の「標準サービス」になろうとしています。便利な仕組みを安全に活用するためには、私たち一人ひとりが防犯意識を持つことが大切です。
- ハード面:宅配ボックス+防犯カメラの二本柱で「盗めない環境」を作る
- ソフト面:置き配場所の工夫、配達日時の指定、高額品の対面受取で「狙われにくい運用」を実践
- 環境面:防犯の4原則(目・音・光・時間)に基づいた家づくりが根本的な解決策
- 備え:万が一に備えてEC各社の補償制度と保険の適用条件を事前に把握しておく
防犯は「知ることから始まる」——今日からできる「じぶん防犯」を、ぜひ実践してください。
まずはコストゼロでできる「置き配場所の変更」から始めてみましょう。それだけでも盗難リスクは大きく変わります。
さらに詳しい住宅全体の防犯対策については、「空き巣の手口と最強の対策」「お金をかけない防犯対策15選」もあわせてご覧ください。