じぶん防犯

一戸建てvsマンション 防犯を徹底比較!防犯設備士が教える最強対策【2026年版】

「一戸建てとマンション、防犯面ではどちらが安全なの?」——住宅購入や引っ越しを検討するとき、多くの方がこの疑問を抱きます。

2024年の住宅対象の侵入窃盗は16,962件、1日あたり約46件もの被害が発生しています。(出典:警察庁「令和6年の犯罪情勢」)さらに2024年以降は闇バイト型強盗という新たな脅威も社会問題化しています。

本記事では、防犯設備士として10年以上の実務経験を持つ筆者が、一戸建てとマンションの防犯性を警察庁の統計データに基づいて徹底比較します。最新の闇バイト強盗対策、IoT/スマートホーム防犯、コスト別対策ガイド、住宅購入前の防犯チェックリストまで——この1記事で住宅防犯の全体像が把握できる内容です。

【結論】一戸建てとマンション、防犯性はどちらが高い?

まず結論からお伝えします。統計データ上はマンション(共同住宅)の方が侵入窃盗の被害件数が少なく、防犯性が高いといえます。しかし、一戸建ては対策の自由度が圧倒的に高く、適切な防犯設備を導入すればマンション以上の安全性を確保できます。

防犯性の総合比較表

比較項目一戸建てマンション
侵入窃盗の被害件数多い(住宅被害の約4割以上)少ない(一戸建ての約半数以下)
主な侵入手口無施錠・ガラス破り無施錠・合鍵・共連れ
主な侵入経路窓(約55%)・玄関・勝手口玄関(約55%)・窓(ベランダ)
セキュリティ設備自前で構築が必要共用設備あり(オートロック等)
対策の自由度◎ 制限なし△ 管理規約の制限あり
設備導入コスト高い(全額自費)低い(共用設備は管理費に含む)
ご近所の目△ 地域によりばらつき○ 共用部で住民同士の接触多い
闇バイト型強盗リスク高い(戸建てが主な標的)低い(侵入経路が限定的)

※出典:警察庁「住まいる防犯110番」のデータを基に作成

住居形態別「こんな人におすすめ」

  • 一戸建てがおすすめの人 — 防犯に投資する余裕があり、自分で対策を徹底管理したい方。防犯カメラ、センサーライト、外構設計まで自由にカスタマイズできるのが最大の強み
  • マンションがおすすめの人 — 防犯にかけるコストや手間を最小限に抑えたい方。オートロック・管理人・防犯カメラ等の共用設備が初期装備されている安心感がある
  • どちらを選んでも最重要なのは「施錠の徹底」 — 侵入手口の約半数は「無施錠」。住居形態に関わらず、鍵をかける習慣が最大の防犯対策

【最新データで見る】一戸建て vs. マンション 侵入犯罪のリアル

防犯対策を考える上で、まず「敵」を知ることが重要です。防犯統計データで見る日本の治安でも詳しく解説していますが、ここでは住居形態別のデータに焦点を当てます。

住宅対象の侵入窃盗 — 最新統計データ

警察庁の統計によると、住宅対象の侵入窃盗の被害件数は住居形態によって大きく異なります。

住居形態侵入窃盗件数(2023年)構成比
一戸建て住宅7,395件約44.7%
共同住宅(3階建以下)2,228件約13.5%
共同住宅(4階建以上)1,508件約9.1%
その他(事務所・店舗等含む)5,422件約32.8%
合計16,553件100%

※出典:警察庁「住まいる防犯110番」

一戸建て住宅が住宅対象侵入窃盗の約45%を占め、最も被害が集中しています。一方、共同住宅は3階建以下と4階建以上を合わせても約23%にとどまります。

ただし、これは「一戸建てが危険」ということではなく、一戸建ての方が侵入しやすい構造的な特徴を持っているということです。適切な対策を講じれば、このリスクは大幅に低減できます。

侵入手口の内訳 — 「無施錠」が約半数

住居形態別の侵入手口には明確な違いがあります。

一戸建て住宅の侵入手口:

手口割合
無施錠(鍵の閉め忘れ)約51%
ガラス破り約31%
施錠開け(ピッキング等)約6%
その他約12%

共同住宅(マンション)の侵入手口:

手口割合
無施錠約40〜45%
合鍵・マスターキー約10〜12%
ガラス破り約10〜20%
その他(共連れ等)約20〜30%

※出典:警察庁「住まいる防犯110番」

注目すべきは、どちらの住居形態でも「無施錠」が最多の侵入手口だということです。「鍵をかけていれば防げた被害」が約半数を占めており、最も基本的な防犯対策は施錠の徹底です。

一戸建てでは「ガラス破り」の割合が高い点も特徴的です。窓ガラスは一戸建ての最大の弱点であり、防犯フィルム防犯ガラスによる対策が効果的です。

侵入者の行動パターン — 「5分の壁」と「10分の壁」

警察庁の調査から、侵入犯罪者の行動には明確なパターンがあることがわかっています。(出典:警察庁「住まいる防犯110番」

  • 5分以内に侵入できなければ、約7割が犯行を断念する
  • 10分以上かかると、ほぼ全員が諦める

この「5分の壁」は、防犯の4原則(目・光・音・時間)の「時間」にあたる重要な概念です。一戸建てでもマンションでも、侵入に時間がかかる仕組みを作ることが防犯の基本戦略です。

【2026年の脅威】闇バイト型強盗と住宅防犯

2024年以降、「闇バイト型強盗」が社会問題として大きく注目されています。従来の空き巣とは根本的に異なるこの脅威に対して、住居形態別の対策を解説します。

闇バイト型強盗の手口と特徴

闇バイト型強盗は、SNS等を通じて募集された実行犯が組織的に住宅に押し入る犯行です。従来の空き巣とは以下の点で決定的に異なります。

比較項目従来の空き巣闇バイト型強盗
犯行のタイミング留守中在宅中にも押し入る
犯行の目的金品の窃取金品の強取(暴力を伴う)
犯行の組織性単独〜少人数指示役+実行犯の組織的犯行
ターゲットの選定下見による選定SNS情報・名簿等による事前選定
侵入者の特徴犯行に慣れた犯罪者一般人が実行犯になることも

闇バイト型強盗の最大の特徴は「在宅中でも侵入する」ことです。これまでの「留守中の空き巣対策」だけでは不十分であり、在宅時の防犯も重要になっています。

一戸建て・マンション別のリスクと対策

一戸建て住宅のリスク:

  • 侵入経路が多い(窓、玄関、勝手口、ベランダ等)
  • 周囲から隔離された環境で犯行が発覚しにくい
  • 在宅中の侵入時に逃げ場が限られる

マンションのリスク:

  • オートロックがあっても共連れ等で突破される可能性
  • ただし、通路・エレベーターの防犯カメラや他住民の存在が抑止力になる
  • 一戸建てに比べてターゲットにされにくい傾向

在宅時の防犯 — 就寝中・在宅中の新たな脅威

闇バイト型強盗に対しては、従来の防犯対策に加えて「在宅時の防犯」を強化する必要があります。

  • 就寝時も1階の窓・勝手口は必ず施錠する — 夏場の換気にはロック付きの窓用補助錠を活用
  • 玄関ドアチェーン・ドアガードは在宅時に必ずかける
  • 異常を感じたらすぐ110番通報できる体制を整える — スマートフォンを枕元に置く
  • SNSで生活パターンや自宅情報を発信しない — 旅行中の投稿もリアルタイムでは控える
  • 不審な訪問者にはドアを開けない — インターホン越しに対応、ドアスコープの活用
  • ホームセキュリティの「非常ボタン」の活用 — セコムやALSOKの緊急通報機能

防犯設備士として現場で感じることですが、闇バイト型強盗への対策は「空き巣対策の延長線上」にあります。基本的な防犯を徹底した上で、在宅時の意識を高めることが最も効果的です。

一戸建ての防犯:最大のメリット「自由度」と最大のデメリット「脆弱性」

一戸建て住宅の防犯を考える上で、そのメリットとデメリットを正確に理解することが出発点です。

一戸建てが狙われやすい5つの理由

  1. 侵入経路が多い — 窓、玄関、勝手口、ベランダ、2階の窓など、侵入可能なポイントが多い
  2. 周囲からの視認性が低い場合がある — 高い塀や生垣で死角ができやすい
  3. 共用のセキュリティ設備がない — オートロックや共用防犯カメラが存在しない
  4. 留守の判断がしやすい — 郵便物、洗濯物、照明の有無で在宅状況が外から把握されやすい
  5. 近隣との距離がある — 犯行中の物音が近隣に伝わりにくい場合がある

一戸建てならではの防犯メリット — 対策の自由度

一方、一戸建てには防犯対策の面で大きなメリットがあります。

  • 外構を自由に設計できる — フェンス、センサーライト、砂利敷き等を自由に配置可能
  • 防犯カメラを自由に設置できる — 台数・位置・画角を制限なく選択可能
  • 窓・玄関のリフォームが自由 — CPマーク製品への交換、二重窓の設置が管理組合の承認不要
  • ホームセキュリティのフル導入が可能 — すべての窓・ドアにセンサーを設置できる

一戸建ての防犯は「やるか、やらないか」で大きく差がつきます。適切な対策を講じた一戸建ては、マンション以上の安全性を確保できます。一戸建て特有の死角パターンと具体的な対策法は一戸建ての防犯対策「死角ゼロ」完全ガイドで詳しく解説しています。

【プロが伝授】最強の一戸建て防犯対策マニュアル

防犯設備士として多くの一戸建て住宅の防犯診断を行ってきた経験から、効果の高い対策を優先度順にご紹介します。

新築・リフォーム時にやるべき設計段階の防犯対策

住宅を新築・リフォームする際は、設計段階から防犯を組み込むことで最も効果的かつコスト効率の良い対策ができます。

  • 見通しの良い外構設計 — 道路から玄関・窓が見えるオープン外構が防犯に有効
  • 防犯砂利の敷設 — 家の周囲に防犯砂利を敷くと、歩行時に大きな音が出て侵入者の接近を察知できる
  • 死角をなくす植栽計画 — 高い生垣や大きな庭木は侵入者の隠れ場所になる
  • 防犯性の高い窓・玄関ドアの採用 — 設計段階でCPマーク(防犯建物部品)製品を指定する

窓・玄関・外構の防犯強化ポイント

既存の一戸建てでも、以下のポイントを押さえれば防犯力を大幅に向上できます。

窓の防犯:

  • 防犯フィルムの貼付 — ガラス破りに5分以上の時間を稼ぐ
  • 補助錠の追加 — クレセント錠だけでは不十分。上下に補助錠を追加
  • 防犯ガラスへの交換 — 最も確実だが費用は高め

玄関の防犯:

  • ワンドアツーロックの実施 — 1つのドアに2つ以上の錠前を設置
  • ディンプルキーへの交換 — ピッキングに強い鍵への交換
  • サムターン回し対策 — サムターンカバーの設置

外構の防犯:

  • センサーライトの設置 — 人の動きを検知して自動点灯
  • 防犯カメラの設置 — 玄関、駐車場、裏口をカバー
  • 見通しの確保 — 死角を作る塀や植栽の見直し

CPマーク(防犯建物部品)の活用

CPマークとは、警察庁・国土交通省・経済産業省と民間団体が「侵入までに5分以上かかる」と認定した防犯建物部品の証です。

CPマーク製品の主な種類:

  • CPガラス — 特殊中間膜で破壊に時間がかかるガラス
  • CP錠 — ピッキングやバンピングに強い錠前
  • CPドア — こじ開けに強い構造のドア
  • CPサッシ — 窓全体の防犯性を高めたサッシ

新築時はもちろん、リフォーム時にCPマーク製品を選ぶことで「5分の壁」をクリアできます。

マンションの防犯:守られている「安心感」とその「死角」

マンションはオートロックや防犯カメラなどの共用設備により、一戸建てよりも防犯性が高いとされています。しかし、その「安心感」が過信につながるケースも少なくありません。

オートロックの過信が招く危険

オートロックは確かに防犯の一つの壁になりますが、突破する方法は複数存在します。

  • 共連れ(ピギーバック) — 住民がオートロックを解除した直後に一緒に侵入する
  • 宅配業者・工事業者を装う — インターホンで名乗り、住民が解除してしまう
  • 非常口・通用口からの侵入 — オートロック以外の出入口が施錠されていないケースがある
  • 暗証番号の推測 — 暗証番号式のオートロックは番号の流出リスクがある

「オートロックがあるから安心」は最も危険な誤解の一つです。オートロックは「侵入を遅らせる」効果はありますが、「侵入を防ぐ」設備ではありません。

階数別の防犯リスク — 低層階だけでなく高層階も注意

「高層階は安全」というイメージがありますが、実際には階数によって異なるリスクがあります。

階数リスクレベル主なリスク
1階窓からの直接侵入、ベランダからの侵入
2〜3階やや高雨どい・排水管を登っての侵入、隣接建物からの侵入
4〜7階(中層)比較的低玄関からの侵入がメイン(無施錠・合鍵)
8階以上(高層)低〜やや注意玄関からの侵入+屋上からの懸垂下降(稀だが実例あり)
最上階やや注意屋上へのアクセスが容易な物件は懸垂下降のリスク

どの階に住んでいても、玄関の施錠と窓の補助錠は必須の対策です。

共用部のセキュリティと管理組合の役割

マンションの防犯力は、共用部のセキュリティ体制によって大きく左右されます。

  • 防犯カメラの設置状況 — エントランス、エレベーター内、駐車場、通用口にカメラがあるか
  • 管理人の常駐状況 — 日勤管理、24時間管理、巡回管理では抑止力が異なる
  • セキュリティシステム — 機械警備(セコム・ALSOK等)の導入有無
  • 住民の防犯意識 — 不審者への声かけ、共連れの注意喚起

管理組合の方針次第で、これらの設備投資や運用ルールが変わります。マンション購入時は、防犯設備だけでなく管理体制の質も確認しましょう。

【プロが伝授】鉄壁のマンション防犯対策マニュアル

マンションの防犯は「共用設備」と「専有部分の対策」の両輪で成り立ちます。管理規約の制限がある中でもできる対策は多数あります。

専有部分でできる防犯対策

管理組合の承認不要で、すぐに実施できる対策です。

  • 玄関のツーロック化 — 既存の錠前に加えて補助錠を追加(穴あけ不要タイプなら賃貸でもOK)
  • ドアスコープの活用 — 訪問者は必ずドアスコープで確認してからドアを開ける
  • 窓の補助錠設置 — 特に低層階はクレセント錠に加えて補助錠を追加
  • 室内用防犯カメラの設置 — 留守中のペット見守りを兼ねた防犯対策
  • 玄関ドアの隙間対策 — サムターン回し防止カバーの設置

管理組合・共用部のセキュリティ強化

管理組合の総会で提案できる防犯強化策です。

  • 防犯カメラの増設(特に通用口、非常階段)
  • オートロックの暗証番号の定期変更
  • 宅配ボックスの設置(宅配を装った侵入の防止)
  • 防犯セミナーの開催(住民の防犯意識向上)
  • 機械警備の導入・グレードアップ

マンションの防犯力は、住民一人ひとりの意識の積み重ねで大きく向上します。家族の防犯ルールと同様に、マンション全体での防犯ルール作りが重要です。

【2026年最新】IoT/スマートホームで進化する住宅防犯

2026年現在、IoT(モノのインターネット)技術の進化により、住宅防犯は大きく変わりつつあります。スマートフォン一つで自宅のセキュリティを管理できる時代です。

スマートロック・ネットワークカメラ・AIセンサーの活用法

スマートロック:

  • オートロック機能で無施錠を防止(侵入手口の約半数は無施錠)
  • 外出先からスマートフォンで施錠状態を確認・操作
  • 来訪者への一時的な解錠(宅配受取等)
  • 施錠・解錠の履歴管理(家族の帰宅確認にも)

ネットワークカメラ(IPカメラ):

  • スマートフォンからリアルタイムで自宅の映像を確認
  • 動体検知で不審者を自動検出し、スマートフォンに通知
  • クラウド録画で映像を安全に保存(本体を壊されても映像が残る)
  • 双方向通話機能で来訪者への対応が可能

AIセンサー:

  • 人感センサーと連動した自動照明
  • 窓・ドアの開閉センサーで異常を即時通知
  • 音声認識による不審な物音の検出
  • 複数センサーの連携による「異常パターン」の自動判定

一戸建て向けとマンション向け — 住居形態別のおすすめIoT防犯

IoT防犯製品一戸建てマンション費用目安
スマートロック◎ 必須(施錠忘れ防止)○ 有効1.5万〜4万円
屋外ネットワークカメラ◎ 必須(複数台推奨)△ 共用部はカメラあり5千〜3万円/台
室内カメラ○ 有効○ 有効3千〜1.5万円/台
ドアベルカメラ◎ 必須(来訪者の映像記録)○ 有効1万〜3万円
窓・ドアセンサー◎ 必須(全窓に設置推奨)○ 有効(低層階は必須)2千〜5千円/個
人感センサーライト◎ 必須(外構に設置)△ 専有部分のみ2千〜1万円/個

IoT防犯の注意点 — サイバーセキュリティとの両立

IoT機器は便利な反面、サイバーセキュリティのリスクも伴います。

  • 初期パスワードの変更 — 購入後すぐにデフォルトパスワードを変更する
  • ファームウェアの定期更新 — セキュリティパッチが公開されたら速やかに適用
  • Wi-Fiのセキュリティ強化 — WPA3対応ルーターの使用、強力なパスワード設定
  • 信頼できるメーカーの製品を選ぶ — 安価な海外製品はセキュリティリスクが高い場合がある

物理的な防犯とサイバーセキュリティの両立が、2026年のスマートホーム防犯の課題です。IoT機器を導入する際は、利便性だけでなくセキュリティ面も必ず確認しましょう。

【コスト別】今日からできる防犯対策ガイド

防犯対策は「お金をかければ良い」というものではありません。予算に応じた効果的な対策を、コスト別にご紹介します。

無料〜5,000円でできる対策

対策費用効果対応住居
施錠の徹底(ゴミ出し・短時間の外出も)無料★★★★★両方
窓の補助錠(100均〜ホームセンター)100〜2,000円★★★★☆両方
ドアスコープの活用無料★★★☆☆両方
在宅を演出する工夫(タイマー照明等)1,000〜3,000円★★★☆☆一戸建て
防犯ステッカーの貼付500〜2,000円★★☆☆☆一戸建て
近隣との挨拶・コミュニケーション無料★★★★☆両方

5,000円〜3万円の対策

対策費用効果対応住居
防犯フィルムの貼付5,000〜2万円★★★★☆両方
センサーライトの設置2,000〜1万円★★★★☆一戸建て
スマートロックの導入1.5万〜3万円★★★★☆両方
ネットワークカメラ(1台)5,000〜2万円★★★★☆両方
ディンプルキーへの交換1万〜2万円★★★☆☆両方
防犯砂利の敷設3,000〜1万円★★★☆☆一戸建て

3万〜10万円の対策

  • 防犯カメラシステム(複数台) — 3万〜8万円。屋外用2〜4台で死角をカバー
  • 防犯ガラスへの交換 — 3万〜8万円/窓。CPマーク製品で「5分の壁」をクリア
  • 面格子の設置 — 2万〜5万円/窓。1階の窓に設置して物理的に侵入を阻止
  • 玄関ドアの錠前全体の交換 — 3万〜8万円。ダブルロック+ディンプルキーのセット

10万円以上 — ホームセキュリティ(セコム/ALSOK比較)

本格的な防犯体制を構築するなら、ホームセキュリティサービスの導入が最も効果的です。2026年2月時点の主要サービスを比較します。

項目セコムALSOK
月額費用(一戸建て)約4,950〜6,800円約3,300〜6,200円
月額費用(マンション)約3,300〜4,950円約3,300〜4,500円
初期費用(買取)約20〜40万円約20〜35万円
初期費用(レンタル)約5〜10万円約5〜8万円
駆けつけ時間の目安最短15分以内最短15分以内
非常ボタンありあり
火災センサーあり(標準)あり(標準)

※費用はプラン・地域によって異なります。最新の正確な金額は各社公式サイトでご確認ください。

ホームセキュリティの最大の効果は「ステッカー」による抑止力です。セコムやALSOKのステッカーが貼られた家は、それだけで空き巣が敬遠するというデータもあります。導入コストに見合う効果が期待できます。

【実践ツール】住宅購入・賃貸前の防犯チェックリスト

住宅を購入・賃貸する前に、防犯面で確認すべきポイントを一覧にまとめました。物件の内見時にこのリストを活用してください。

一戸建て物件の防犯チェックポイント

  • 玄関ドア — ツーロック(2つ以上の錠前)があるか、ディンプルキーか、ドアスコープがあるか
  • — 二重ロック機構があるか、防犯ガラスまたは防犯フィルムが施されているか
  • 外構 — 道路からの見通しは良いか、死角になる高い塀や植栽がないか
  • 照明 — 玄関・駐車場にセンサーライトがあるか、夜間の暗がりがないか
  • 勝手口 — 錠前の種類と強度、外から見えにくい位置にないか
  • 2階以上の窓 — 雨どいや配管を足場にして登れる構造になっていないか
  • カーポート・駐車場 — 道路からの見通し、照明の有無
  • シャッター — 1階窓にシャッターが設置されているか(電動が望ましい)

マンション物件の防犯チェックポイント

  • エントランス — オートロックの有無と方式(暗証番号式よりカード式が望ましい)
  • 防犯カメラ — エントランス、エレベーター内、駐車場、非常階段に設置されているか
  • 管理体制 — 管理人の常駐状況(日勤/24時間/巡回/無人)
  • 機械警備 — セコム・ALSOK等のセキュリティシステムが導入されているか
  • 非常口・通用口 — 施錠状態の管理が適切か、外部からアクセスできないか
  • 玄関ドア — ツーロック、ディンプルキー、サムターン回し対策の有無
  • — 低層階の場合、補助錠や面格子の有無
  • 宅配ボックス — 設置の有無(宅配を装った侵入の防止策として重要)
  • 駐輪場・ゴミ置き場 — 外部からアクセスしにくい構造か

立地・周辺環境の防犯チェック

住居の構造だけでなく、立地・周辺環境も防犯に大きく影響します。以下のポイントを内見前後に確認しましょう。

  • 犯罪情報マップの確認 — 警察庁や各都道府県警察が公開する犯罪発生マップで、周辺の犯罪件数を確認
  • 人通りと街灯 — 昼間だけでなく、夜間の人通りと街灯の明るさを実際に確認
  • 通学路・通勤路の安全性 — 暗い道、人気のない場所がないか
  • 周辺施設 — コンビニ、交番の近さは防犯にプラス
  • 近隣の雰囲気 — 近所付き合いの様子、自治会・町内会の防犯活動の有無

よくある質問(FAQ)

Q1. 一戸建てとマンション、防犯性が高いのはどちらですか?

統計上はマンション(共同住宅)の方が侵入窃盗の被害件数が少なく、防犯性は高いといえます。ただし、一戸建ては対策の自由度が高く、防犯カメラ・センサーライト・CPマーク製品などを適切に導入すればマンション以上の安全性を確保することも可能です。住居形態よりも「どれだけ対策を講じているか」が重要です。

Q2. マンションのオートロックは本当に安全ですか?

オートロックだけでは安全とはいえません。共連れ(住民の後について侵入)や宅配業者を装った侵入など、突破する手口は多数あります。オートロックは防犯の一要素に過ぎず、玄関のツーロックや窓の補助錠と組み合わせることが重要です。

Q3. 一戸建ての防犯対策で最も効果的なものは何ですか?

最も効果的なのは防犯の4原則「目・光・音・時間」に基づく複合対策です。具体的には、防犯カメラの設置、センサーライトの導入、窓のCPマーク製品への交換、ワンドアツーロックの実施を組み合わせることで、侵入者が諦める確率を大幅に高められます。一戸建ての死角をゼロにする具体的な手順は一戸建ての防犯対策ガイドをご覧ください。

Q4. 空き巣に狙われやすい家の特徴は?

人通りが少なく死角の多い立地、高い塀や生垣で外から見えにくい家、無施錠の窓や古い錠前がある家、長期不在が外からわかる家が狙われやすいです。逆に、防犯カメラやセンサーライトが設置され、近所付き合いのある家は敬遠されます。空き巣の手口と対策で詳しく解説しています。

Q5. 闇バイト型強盗から住宅を守るにはどうすればいいですか?

従来の空き巣対策に加え、在宅中の防犯を強化してください。就寝時も窓・勝手口の施錠を徹底し、玄関ドアチェーンをかけ、異常を感じたらすぐ110番通報できる体制を整えることが重要です。また、SNSで自宅の位置や生活パターンがわかる情報を発信しないことも大切な対策です。

Q6. マンションの何階が防犯上最も安全ですか?

一般に中層階(4〜7階程度)が比較的安全とされますが、絶対に安全な階はありません。1〜3階は窓からの侵入リスクが高く、最上階は屋上からの侵入リスクがあります。どの階でも玄関の施錠を徹底し、補助錠を併用することが防犯の基本です。

Q7. ホームセキュリティの費用はいくらくらいかかりますか?

大手のセコムやALSOKの場合、月額費用は約3,300〜6,800円が目安です。初期費用は買い取りプランで約20〜40万円、レンタルプランで約5〜10万円程度です。一戸建ての方がセンサー数が多くなるため、マンションより費用が高くなる傾向があります。

Q8. スマートロックは防犯に効果がありますか?

スマートロックはオートロック機能で施錠忘れを防止でき、防犯効果があります。侵入手口の約半数が「無施錠」であることを考えると、施錠忘れ防止は非常に大きな効果です。ただし、物理的な侵入を防ぐためには、CPマーク製品の補助錠との併用をおすすめします。

Q9. 住宅購入時に防犯面でチェックすべきポイントは?

一戸建てなら窓・玄関の錠前の種類、外構の見通し、近隣の街灯や人通りを確認しましょう。マンションならオートロック・防犯カメラの有無、管理人の常駐状況、エントランスの構造を確認。共通して、周辺の犯罪発生状況を警察庁の犯罪情報マップで事前に調べることが重要です。

Q10. 一戸建てとマンションの防犯費用はどちらが高いですか?

一般に一戸建ての方が防犯費用は高くなります。マンションは管理費にオートロックや防犯カメラ等の共用設備の維持費が含まれますが、一戸建ては防犯カメラ、センサーライト、ホームセキュリティ等をすべて自費で導入する必要があります。ただし、マンションでも専有部分の対策(補助錠、室内カメラ等)は自費負担です。

まとめ — 最強の防犯は「他人任せにしない」意識から

一戸建てとマンション、それぞれに防犯上のメリットとデメリットがあります。大切なのは「住居形態の違い」よりも「どれだけ対策を講じているか」です。

  • 統計上はマンションの方が侵入被害が少ないが、一戸建ても対策次第で同等以上の安全性を確保できる
  • 侵入手口の約半数は「無施錠」 — 住居形態に関わらず、施錠の徹底が最大の防犯対策
  • 「5分の壁」を意識した対策 — 侵入に5分以上かかる仕組みを作ることが基本戦略
  • 2026年は闇バイト型強盗への対策も必須 — 在宅時の防犯意識を高め、SNSでの情報発信に注意
  • IoT/スマートホーム技術を活用 — スマートロック、ネットワークカメラで効率的な防犯を実現
  • 住宅購入・賃貸前に防犯チェックリストを活用 — 物件選びの段階から防犯を意識する
  • コストに応じた段階的な対策 — 無料でできる施錠徹底から、ホームセキュリティの本格導入まで

「正しい知識が最強の武器」——防犯設備士として、これだけはお伝えしたいメッセージです。住居形態に関わらず、自分の手で防犯を実践する「じぶん防犯」の意識が、あなたと家族の安全を守ります。

防犯対策の全体像は「じぶん防犯」トップページで確認できます。空き巣の具体的な侵入手口は空き巣の手口と対策 完全ガイド、防犯の基本原則は防犯の4原則「目・光・音・時間」、大切な貴重品の守り方は貴重品の保管場所と防犯対策も合わせてご覧ください。

この記事を書いた人
防犯設備士(公益社団法人 日本防犯設備協会認定)

防犯設備士として10年以上のセキュリティ業界経験を持つ。住宅・店舗・施設の防犯カメラ設置や防犯診断の現場経験をもとに、専門知識を一般の方にもわかりやすく発信している。

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